2005/12/26

今年最後の嬉しいニュース。

元マリノスの水沼氏、マリノスコーチに就任。



13年位前。なんの試合だったかさえ覚えてないけど

この人の出した地味なパスになぜか目を奪われて、それでサッカーを好きになった。

それから割とすぐに引退しちゃってタレントになっちゃったけど。

ほんとは、指導者になるのを願ってた。待ってた。

そこにこのニュース。嬉しくて嬉しくて飛び跳ねたもんね。



バティが引退した時、凄まじくショックで悲しくて。

ヒーローは永遠にヒーローになっちまったよと時の流れに寂しさを覚えた。

だけど彼は指導者の道を選んだ。

嬉しかった。

彼の背中を見てサッカーを始めた子が、彼の指導を受けてフィールドに立つ。

アルゼンチン代表のユニフォームを着て。

時代は巡る。終わらない。

そんな風に思って嬉しかった。

元サンフレッチェの森保の引退も悲しかったし、今年の沢登の引退も大ショック。

私にサッカーの楽しさを教えてくれた人たちはもう皆フィールドにはいないけど

彼等の背中に憧れた人たちが今、フィールドに立ってる。

12年とか13年とか、決して短くない間サッカーを好きでい続けて、いっぱい寂しい思いをしてるけど

それ以上に新しい発見とか出会いがあって、そのたびにサッカーを好きだと思うんだ。



水沼の息子はU-15。森保の息子はU-14。

もうそんな時代なんだよな、と思いつつ、10年後の未来もきっと私は緑のフィールドを見てるよ。



2005/12/24

色気のないクリスマス。

朝起きてシャワー浴びて向かった先が病院で、採血。

アンプルに溜まっていく自分の真っ赤な血を見て『メリークリスマス』だなんて

あれですか。クリスマスには血の雨がって、なんの硬派漫画なのかって話だ。

そして採血後、なぜか物凄く痛む腕を押さえつつ伴侶の元へ急ぎ、映画のチケットを購入。


ナンジャタウンで餃子→Mr.&Mrs Smith鑑賞→渋谷でプレゼント物色→焼肉→時計の修理→ケーキ購入


というコンボで帰宅し、フィギュア見てケーキ食べました。

プレゼントはお互い1万円程度のものを、と言うことだったのですが

旦那の財布もいいやつが見つからず、私が欲しがってるのはPSPかiPodなので予算オーバー。


「お互い1万円をプレゼントにしたってことにしよう」

と、お互いに好きなものを自分で買うと言う暴挙に出ることになり、プレゼント相殺。

街を行く紙袋持ったカップルを横目になんとも色気のない夫婦だこと。



っつーことで、iPod注文しました。

裏に好きな文字彫ってもらえるって言うからね、3日ほど悩んで決めたよ。

来年のクリスマスも幸せだったらいい。



2005/12/21

最後の最後にやってやる。

無事に就職先も決まり、過不足ない日々を送っておりますが

最後の最後にぶちきれたので、重い腰を上げて労働相談所にでも行こうと思います。

会社からクソ上司に懲罰、もしくは謝罪文を私によこすとかそういう通達を出してもらおうかと。


もうね、ぽんぽんきたよ!


会社の机の上にこれ見よがしに『セクハラ相談室』とかのHPをプリントアウトしたヤツ置きっぱにしてみた。

デスクトップには『被害メモ』アイコンが。


ちょっともう、全力で相手のHP削りにかかります。あと4日の出勤で退職だし。

家庭がある方ですし、クビも降格も減給もなにも望まないから

精神的に超苦痛を受けていただきたいです。それなら上司以外には迷惑かからんし。




ところで、先日のエントリの『だーらっしゃー』に物凄い反応を頂いてるのですが

皆さん結構ネタ好きですか。



2005/12/18

ライブレポが溜まってきた。

10日間で4本ほどライブに行ってきた。

その10日間で採用が決まったり、もう一度慰留の話がきたり(明日もう一回話し合いだよ……)

ねえほんとに私の明日はどっちですかな感じで揺れつつも温泉でのんびりしてみたり実家に帰ってみたり。



そりゃレポも溜まるわ。



4本のライブで改めて思ったのは、自分はHIPHOPではなくFGが好きだということ。

だって基本は生音大好きベース大好きギター大好きなんだもの。

モッシュもいっぱいした。気持ちよかった。

今日のSNAILRAMPの時なんか、ほんとに『キッズ』な気分だった。25歳だけど。




っつーことで明日から少しずつレポ書きます。明日は夜8時半からCM収録なのだがな。

クライアントのばか、と言いたいところだがエンジニアさんに最後の挨拶できるからいいや。

先週の収録は別の企画会議で行けなかったから。

さて、今年もあとすこし。元気に頑張るよー。



2005/12/13

切っても切れないものもある。

凄まじく愛着わいていた仕事の会議。

最後の最後で会社を辞めることと、引継ぐ先輩を紹介するのとで

関係者の皆さんに御挨拶。


もったいない。

せっかく一緒に楽しくやってたのに。

なんだよー。


私にはもったいなさすぎる言葉を沢山頂いた。

凄く愛着があって、頑張ってこなしてる現場だった。

どんくさくて迷惑かけまくりだけど、それでも一生懸命やってた。

それをみんなちゃんとわかってくれて、その上で凄く協力してくれて、私を可愛がってくれた。

ほんとにみんな気のいいおっちゃんたちなのだ。


「次が決まってないならうちにおいでって言いたいけどねえ」


なんて海上保安部の課長に言われたりとか。(これ以上ガテンになれと言うのか)

とにかく、凄く嬉しくて、んで、やっぱり淋しかった。

だけど、世の中はやっぱり上手く出来てるんだ。


みんなに挨拶した後に、うちの会社の取締役(私の後任)が言った。



「ヒライ、来年も現場にはボランティアでちゃんといますから。」

突っ込みどころは満載だけど、私が必要なんだって。

会社辞めるからって全部縁切らなくてもいいんだって。

やっぱ人生は悪くない。全然悪くない。


来年の夏も、フジツボと戦ってるかもね。

でも、それもいいね。



ちなみに、辞める原因を訊かれて正直に

『部長とガチバトルかましてちゃぶ台ひっくり返しました』と言いました。みんなにバカウケ。

「てめーなんかと働けるかだーらっしゃー!」って感じでね。



2005/12/12

世界の片隅でマボロシに好きだと叫んでみる

さてさて。マボロシバンドの新バンド『竹内朋康&ザ・レイドバックス』のライブまであと2日。
ここ最近Jackosn vibeとBaconとスキップカウズとKen Yokoyamaに走ってた自分を
マボロシモードにシフトさせております。
いやだって、街で偶然会って地元トークしたりコアなファンだって露見してウケたり
バンドTシャツ着てたら「かわいいTシャツですね」といきなり声をかけられたり
(アンタのバンドのです、とは言えなかった)
そんな目に遭い続けたら恋もします。

閑話休題。
ファンク、というジャンルが自分にとって好きな部類のものだなあと気づいたのは
スーパーバタードッグを好きになったときですが、
ほんとに自分がファンクを気持ちいいと思える人間だって事に気づいたのは
7月の代官山UNITのスクービードゥとライムスターのイベント。
あの日のDJはALLファンクってくらいファンク攻めで、私はひたすら踊り狂っていたのです。
その夜の後、マボロシを聴いて改めてマボロシのもつファンクな色に気づきました。
いかんせん坂間さんのラップが凄すぎて、自分の中ではHIPHOPにカテゴライズしてたわけだ。
いや、でもこれ凄いファンキー。
と、いうことでその夜から再びマボロシ熱が高まり、あの夏の日に繋がるのです。

そんなマボロシのサウンドを生み出した人たちがファンクベースのバンドをやるって聞いたら
そりゃ私も発熱するさ。
嬉しくて嬉しくて他のライブ行きながらも「これ終わってもマボロシがある」なんて指折り数えて
漸くあさってがライブの日。
忙しさがMAXではありますが無事に半休も取れ、内定取れた会社で採用説明受けてから
渋谷に並ぶ予定です。

RIJFの映像で何度も観たクンゴさんのドラム、大ちゃんのベース、よしさんのキーボード。
そして、タケさんのギター。
夏以来の彼等の音は、冬の夜にどういう風に響くだろう。
体力を温存しておこう。仕事は明日必死に片付けよう。
全力で楽しむ為にね。


2005/12/09

Jackson vibe@LIQUID ROOM

彼等が持つ疾走感というものは、どの楽曲にも共通しているもので、
そしてそれは総じてとても気持ちいいものである。
それは、楽曲が持つポジティブさに他ならない。
彼等が走っているのは、前を向いてるからであり
決して何かから逃げてるわけでも、走らされてるわけでもないのである。
だからこそJackson vibeというバンドには、リスナーを元気にさせる力があるのだ。
Jackson vibeはこの世界に絶望していない。
だから希望を歌える。未来を歌える。
だから、Jackson vibeのライブに行った人の多くが笑顔で帰り、「元気でた」なんて
感想を持つことができる。
彼らのライブで感じることができるのは、生命力。
同じ世界に生きているのだ。
距離はあれども、彼等が立っているのは、私たちがいるこの世界に他ならない。
?
?
ライブ開始初っ端から『シャラララ』、『ワンダ』、『風』の3連発。
ここ最近のイベントで、ライブ後半のクライマックスという位置づけがなされていた
このラインを1発目に持ってくることで、会場は一気にヒートアップした。
音の根っこを担うリズム隊のグルーヴの太さ。
この厚みを少しも損なわずに乗る丁寧なギターと、圧倒的な存在感を持つ声。
会場の空気は一瞬で変わる。大きなエネルギーがうねる。空気が震えている。
いきなりこんなんで大丈夫なの?なんて思いは、すぐに払拭されることになる。
?
サポートの窪田くんが出てきて、『夜と風と』
そして最近のライブではやっていなかった『言わずとも』。
ファンに人気の高いこの曲はCD通りの疾走感に、CD以上の音の厚みを持って観客に届く。
滑ってるんじゃない、ミスじゃない。
だけど、こんなスピード感あるライブは初めてだと思った。
途切れない。一瞬でさえも気を抜かないJackson vibeと真正面に対峙しているファンの
誰もがただ、ステージに釘付けになっていた。
バラードのはずの『セピア』でさえ、クールダウンにならない。
この曲の持つ激しさが、会場を包む。
太くメロディアスなベースラインが胸の奥を震わせる。
?
こんなに激しくて息もつかせてくれないようなライブなのに、Jackson vibeも、客も。
笑顔が途切れない。
少しトリッキーなリズムを持つ『外は雨』に『カミサマオネガイ』。
楽しげに腕を振り、体を揺らす。
さっきまでの熱を開放させるように、溜まっていたものが空へ昇っていくような感覚。
スタンダードなリズムの曲の合間にこういう曲をやると、ドラムの上手さがよくわかる。
須川さんのドラムは激しいけれど、乱暴じゃない。
それはLoop The Loopを聴けばよくわかるはずだ。
激しさを、熱をひたむきにぶつけるバンドから数年が経ち、
Jackson vibeになった須川さんの音の変化。
彼が叩くあたたかいドラムの音が、Jackson vibeの鼓動だ。
そして新曲の『バスに飛び乗れ』。
リフが気持ちいい。ライブのために作られたような曲だ。
いや、彼らの楽曲でライブ栄えしないものなんてみつかりゃしないけれど。
ここからラストに向けてもういちどスパートをかけるように
『朝焼けの旅路』、そして『ミルキー』。
『ミルキー』は別にBPMがそんなに速いわけじゃないけど
ライブ全編を通している疾走感を少しも損なわない。
これは、今回のセットリストすべての曲にいえることだけど
歩いたり、立ち止まったりしたような記憶がない。
本当に2時間走りきった気がするのだ。
橋谷さんのギターがうなる『愛のうた』。
いつもいつも丁寧に音を放つイメージがあったのでこんなに彼が暴れるとは思わなかった。
今日のライブの橋谷さんは、何もかもを出し切ってしまうような潔さがあった。
そしてデビュー曲、『虹色の影』。
窪田くんが入った分、音色が増えて。
ベースラインがとても歌ってるなあと、すごくベースが映えてるなあとずっと思っていたのだけど。
��Dよりもこんなに厚くて激しい音を、ライブでしかもずっと奏で続けるというのは
このバンドの地力がどんだけすごいのかってことを思い知らせてくれる。
そして、『Walk down a bridge 』で本編は終了。
?

気づいたら終わってました、というくらい短く感じられたライブ。
もう少し、もう少しだけでも、と祈るように手を叩く。
『ジャンボ!ジャンボ!』とツアータイトルをアンコールに
笑顔で彼等が出てきてやってくれた曲が、まだタイトルもついていない新曲だった。
?
彼らのライブはいつだってとても気持ちよくて。
飛んで跳ねて笑って、ああ、いいライブだったねって。
そうやってみんな笑顔になって帰っていく。
今日だってそうだ。
だけど、だけど。
この曲は少し違った。
?
彼等の楽曲の中では、初めてじゃないだろうか。
『モラトリアム』を歌った曲。
切なさを喚起するメロディーライン。
グローバーさんの高校時代のことを歌った曲だというこの曲で聞き取れた歌詞は
「朝なんて来なくていい」「春なんて来なくていい」
そんな、変わることを、過ぎ行くものを、恐れる言葉たち。
この切なさは、ノスタルジアだ。
痛くて痛くてたまらないのは、誰もが通り過ぎてきたものを
改めて目の前に真っ直ぐに突きつけてきたから。
息をすることさえ忘れてこの曲に飲み込まれた。
とにかく痛くて、でも上手く涙が出なかった。
それでも、この曲は決して失望のモラトリアムなんかじゃない。
「君に会えてよかった」「春は巡る」
前を向いているから故の痛みだ。すべてわかってるから。
変わらないでいることなんてできないと思っているから。
だから、こんなに疾走感溢れる曲なのだ。
心が逸る。苦しくて痛くて、それでも前を見据え続ける強さを。
そんな想いを歌うグローバーさんの声は、すべての迷いを撃ち殺すような強く、潔い声で。
胸を鷲掴んで離してくれない。


アコースティックギターに持ち替えて、ザ・タイマーズの名曲を。
『デイ・ドリーム・ビリーヴァー』だ。
Jackson vibeが奏でるこの曲は、オリジナルよりも力強い。
悲しいだけの歌にならない。そしてそこに救われる。
ラスト、バンドヴァージョンにアレンジされた『おやすみ』でライブは幕を閉じた。
家に帰って眠りにつくまで、泣き出したい気持ちにずっと駆られていた。



本当に凄いライブを観たと思った。
元々地力のあるバンドだと思っていたけれど。出来不出来の振り幅も小さいけれど。
だけど、今年見た全てのライブの中でも突出してた。
息をするのさえ忘れて、苦しさに気づいて息を吸った。
そんな瞬間が幾度もあった。
圧倒されるというのは、こういうことをいうのだと思った。
嫌でも笑顔になって、飛んで跳ねてそして少しだけ泣く。
昨日の客の誰もがきっと心に忠実だった。
ダイレクトな反応というものをしていた。そして誰もが幸せになった。
心の奥まで暖められて、熱はきっと未だ残ってることだろう。
新曲に名前がつくのを楽しみに待つ。
彼等の次のアルバムを待ち遠しく思う。
Jackson vibeの次が、未来が。本当に楽しみで仕方ない。



2005/12/07

怒涛のライブウィーク!

なんて書いても実は1週間に3本行きますよってだけなのですが。



まずは明日。Jackson vibeにエネルギーをもらいに行ってきます。

そして日曜日。メンツがステキなSET YOU FREEに孤独に参加。

Bacon観てワタナベイビー観てサンボマスター観てテルスター観ます。

ダブルオーテレサとかノーリグとかセカイイチとかいっぱいたのしみだ!

んで、来週の水曜日。レイドバックス観にB.Y.G。当日券のみだけど入れるといいな。



ちなみに今、L.E.D.聴いてバイクユアーズ聴いてKen Yokoyamaになりました。

今更ですが健さんかっこいいな!生命力に溢れたロックだ。

おとなのおとこだ。この力強さがたまんない!レビュー書いてみようかな。



2005/12/04

経験値バトンが回ってきていたよ。

っつーことで、久々に答えてみます。



入院:×:
骨折:×:
献血:×:血が薄いので断られます。
失神:○:貧血。
結婚:○:まもなく結婚3周年です。
離婚:×:したくない。
フーゾク:×:
しゃぶしゃぶ:○:
エスカルゴ:○:
万引き:×:
補導:×:
女を殴る:○:
男を殴る:○:
就職:○:
退職:○:12月末で退職決定でございます。
転職:△:決まりません。だれかたすけてください。
アルバイト:○:家庭教師、キャッチ、AirHの加入審査、ティッシュ配り他
海外旅行:○:モルディブ、ハワイ
ギター:○:
ピアノ:○:15年くらいやってた。
バイオリン:×:
メガネ:○:
コンタクト:○:
オペラ鑑賞:○:『魔笛』とか
テレビ出演:○:報道特番に痴漢被害にあった女性としてモザイクかけられました。
パチンコ:○:数えるくらいしかしてないけど、収支はプラスのはず。
競馬:○:
ラグビー:○:
ライヴ出演:○:大学のときにバンドで一度だけ。あとはインディーズのお笑いライブにでたことが。
合コン:○:
北海道:○:
沖縄:○:住みたい。
四国:×:
大阪:○:大学時代に旅行。あと、この前出張で行きました。
名古屋:×:
仙台:○:
東京:○:住んでますってば
漫画喫茶:○:
ネットカフェ:○:
油絵:×:
エスカレーターを逆走:○:
フルマラソン:×:
自動車の運転:×:
バイク運転:×:
10kg以上減量:×:
エステ:○:体験エステってやつと、スパでマッサージならモルディブで。
交通事故:○:とーちゃんの運転してる車に乗ってるときに、前のトラックの荷台からものが落ちてきた。
電車とホームの隙間に落ちる:×:
お年玉をあげる:×:
ドストエフスキー:○:罪と罰だけ読んだ
大江健三郎:×:
ゲーテ:○:あんま好きじゃない。
一万円以上拾う:○:財布拾って届けて謝礼もらった。ぬいぐるみとかいっぱい。
一万円以上落とす:×:
徹夜で並ぶ:×:チケット取りで始発ならあるけど徹夜はない。
金髪:×:金に近い茶髪と赤とピンクはある。
ピアス:○:
50万円以上の買い物:×:
ローン:×:
両国国技館:○:相撲見たよ!
日本武道館:○:ライブ、入学式、卒業式と各種参加しております。
日清パワーステーション:×:なくなるまえに行きたかった……
横浜アリーナ:○:人生初ライブ、成人式。
ラヴレターをもらう:○:
手術:×:
選挙の投票:○:
イヌネコを飼う:○:
一目ぼれ:○:今の旦那。
幽体離脱:○:なんか浮いた。
前世の記憶:×:
ヨガ:×:
OSの再インストール:○:思い出したくない。
ヴォイスチャット:×:
先生に殴られる:×:
廊下に立たされる:○:
徒競走で一位:○:
リレーの選手:×:
メルヴィル:×:
妊婦に席をゆずる:○:
他人の子どもをしかる:○:
20過ぎてしらふで転ぶ:○:
コスプレ:○:チャイナドレスとかでもいい?
ジャケ買い:○:そんなのしょっちゅうだよ。
同棲:×:
ストリート誌に載る:○:
2メートル以上の高さから落ちる:○:
ものもらい:○:
学級委員長:○:
ちばあきお:×:
ちばてつや:×:
岡崎京子:○:
南Q太:○:
恋人が外国人:×:
治験:×:
へそピアス:×:
刺青:×:
ナンパ:○:ついていったりしないけど。
逆ナンパ:×:
蒙古斑:×:
出産:×:
コミケ:×:
飛行機:○:
ディズニーランド:○:
一人暮らし:○:
スキー:○:
スノーボード:×:
サーフィン:×:
フジロック:×:
異性に告白:○:
飲酒運転:×:

公文式:×:
進研ゼミ:×:
結婚式に出席:○:
葬式に出席:○:
親が死ぬ:×:
喪主:×:
保証人:×:
幽霊を見る:○:前住んでた部屋になんかいた。なんか通り過ぎてった。土足だった。むかついた。
UFOを見る:○:
先生を殴る:×:口論で叩きのめしたことはあります。
親を殴る:×:
犯罪者を捕まえる:○:痴漢を3人捕まえて警察のお世話になっております。
ケーキを焼く:○:お菓子はよく作ってたよ。
歌舞伎:○:
三島由紀夫:○:苦手だ、あの文体。
尾崎豊:○:盗んだバイクで走り出す唄はどう見ても犯罪者でストーカーです。ありがとうございました。
ビートルズ:○:
怪我痕:○:ひざとか。
スピリタス:○:あれさ、酔うって言うより酔いがさめるよ。衝撃がでかすぎて。
サイト運営:○:ヲタクでごめんなさい。
キセル:○:申し訳ない。
読経:○:
食中毒:×:
無言電話:×:かかってきたことならあるけど。
ピンポンダッシュ:○:子どもの頃ね、いたずらで。
決闘:×:
踊り食い:○:白魚とかえびとか。
同人誌:○:
ドラクエ:○:1~7まで。
ガンダム:○:初代のみ。



……で、私のレベルっていくつなんですか?



2005/11/30

幸薄そうに見えるバンドマンがやたら多い件について。

みんな、冬越せるかな?大丈夫?あったかいコート持ってる?


なんて思わず心配してしまうほど幸薄そうなバンドマンがとても多い気がする。

メガネが悪いのか、目に入りそうな前髪が悪いのか、細いのが悪いのか。

とにかく皆、とても幸薄そうに見える。所謂ロキノン系、といわれるバンドは特に。


指されるのが怖いから固有名詞はあげないけど、言われてみれば幸薄そうね、と

思い浮かぶバンドが誰にでもひとつふたつはあるだろう。

私がこのエントリを書くに至ったのは思い浮かんだバンドが10を越したからだ。

幸薄いのがブームなんでしょうか。

幸薄いのは見た目だけで、ハッピーな歌唄ってりゃまだ救いもあるけど

切望だの刹那だの、純文学臭漂わせてモラトリアム歌われちゃった日にゃあ本気で心配。

心配で心配で思わずCD買って彼等の所得に貢献したりとかね。

ファンが信者化してるのも凄まじく怖い。

どのバンドとは言わないが、本気で宗教じみてる。頼むから手首を切るなといいたくなる。

死にたいなら速やかにね。リスカ画像HPにうpしてる場合じゃないから、と

某アーティストのファンサイト巡ってて思わず『何このメンヘルホイホイ('A`)』と

そのバンドに向けて呟いてしまったですよ。



っつーことで、ハッピーなバンドが好きです。

皆さ、夢叶えてんだからもうちょっと生命力を外側に向けて発信してください。

幸薄すぎです。私なんかに幸せ祈られてどうすんだ……



2005/11/28

ふと思い出したこと

大学受験の面接で、面接官に夢を訊かれて


「自分がいいと思ったミュージシャンを売れるミュージシャンにしたい」


って答えたんだった。

それ、プロモーターじゃん。アーティストのスタッフじゃん。

って事に気づいたのは今日業務体験をしたから。

気づくの遅いよ、我ながら。

今やってる転職活動成功したら6年前に言ってた夢が叶うわけか。

なんだろ。縁とかめぐり合わせとか、そういうのって凄いな。



ちなみに冒頭の回答後、自分が作りたい音楽番組の構想とかの話になって語れるだけ語ったら


「君、その企画は面白いしいいと思うけどそれじゃ君の番組は売れないねえ。」


といわれました。TVKの深夜番組向けだとよ!



2005/11/26

スキップカウズ@アコースティックライブ

時々やる企画モノ、アコースティックライブ。

今回は月見ル君想フという凄まじくいい感じのライブハウスで開催されたわけだが

ふたを開けるとオサレなオトナの空間に連呼される『(・∀・)ウンコー』


大好きです。同居人と一緒にずっとついてゆきます。



このライブはメンバーも酒を飲みながらやる、どにかくユルいライブで

今回はステージに上がって1曲やった後いきなり『曲順変えるわ』とボーカルが宣言し

セットリストすら無視した好き勝手絶頂なライブでした。メンバーは途中でトイレに行くし。

で、普段ライブでやる曲からやらない曲までアコースティック用のアレンジで演奏するんだが

これがもう失敗アレンジが皆無。

原曲との2枚組CDで出したって買うくらいのクオリティなのです。

そして相変わらずのぐだぐだトークも絶好調。とにかくユルくて楽しい時間を過ごしてきました。



ただ、このライブ。

私がスキップカウズのファンだから楽しめるユルさというものが確実にあって。

ファン以外の人間はこのぐだぐだ感は許せないかもしれない。

客との距離が近いのに変な感じをさせないのがスキップカウズの魅力だけど

このライブはほんとにファンありきのイベントだなあと。

音だけ聴く分にはそんじょそこらのバンドなんかとは段違いのレベルとかスキルとかもってるけど。

MCだって滅茶苦茶面白いけれど。

構成、という部分ではあくまでファン向けにしてしまった甘さがあるかな。

そういうところが大好きなんだけれど、やっぱりいい加減売れて欲しいとかそういうことも思ってしまうので

もっと間口を広げないと辛いかなあと思いますが、彼等のファンは息が長い、というかしぶとい、というか。

基本的に数年前に見た顔がほぼ全員いる、みたいな感じで皆さん凄くファン歴が長い。

それはスキップカウズの魅力が少しも衰えないからだと思うし、それは凄いことだと思うのよ。

高校生の私が聞いてもダメOLの私が聞いても『背筋』は泣けるし。

高校のときに行ったライブも、この前行ったライブも変わらずに腹筋痛めてるし。



とにかく、すんげーいいバンドなんでみんな聴いたらいいと思うよ!



2005/11/23

今更10月8日のライブレポだなんて。

鮮度落ちもいいところですよ。今日の広島ライブで民生カバーやったとか聞いて

なにその民生ファンっぷり、とグローバーさんをますます好きになったことは秘密だ。

ちなみにカバーした曲が『愛のために』とか『さすらい』とか唄ったら悔しすぎ。

東京では何やってくれるんですかーーーーーーー!サザンですかーーーー!



REVERSLOWというペンパルズ林さん率いるバンドの自主イベント。

2マンライブなのだが、確実にアウェー(と思いきや実際は意外とJvファン多し)

かなり狭い箱で、客との距離も相当近い模様。私はこの日真ん中より少し後ろの右端で鑑賞。

一発目から『朝焼けの旅路』。畳み掛けるように『Mr.&Ms. Starlight 』、『GOD OF MUSIC 』と

息継ぎ無しで駆け抜けて、後ろの方でまったり観ているREVERSLOWファンに先制パンチを浴びせた。

それもかなり重いヤツを、だ。

MCでメンバー紹介。ギターの橋谷さんが話しているときにマイクがグローバーさんが鼻をかむ音を拾う。

序盤3曲の客の反応で緊張がほぐれたのだろうか。リラックスした笑顔。

事実、『朝焼けの旅路』は少し気負いを感じた。前週のLOFTよりもなんとなくだけど走ってる感じがした。

風邪引いてて体調が万全でないからと言うのもあるかもしれないけど。

MCを終えて『カミサマオネガイ』へ。この曲の独特のリズムや言い回しはいつどこで聴いても

心地よくて体がゆらりと揺れる。そして『セピア』。

ライブで聴くのは初めてだったが、まずリズム隊の重厚さに圧倒された。

ベースとドラムの厚さが、この曲を単なるバラードにしなかったんだということがライブだと良くわかる。

他のアップテンポの曲よりも激しくて、熱い。

息が苦しくなるほどの密度の濃さで、音が空気を震わせる。

グローバーさんのあたたかい声で紡がれる歌詞が、胸に刺さって痛い。

酷くリアルな痛みを感じて胸をおさえた。ただ、目の前で好きなバンドが歌ってるだけなのに

なぜか音が刃のような鋭さと熱を持っていた。

ただ、それは決して負の痛みではない。

彼等があたたかさを感じさせてくれる生々しい音を放つバンドだからこそのリアルな痛み。

命のある現実は、熱くて痛くて激しい。それをわかってる人が生きてるものに向けて放つから

客はそれを生々しく受け取ることができるのだと思った。

ステージとの間に見えない壁は存在しない。ダイレクトに、聴こえる。


「盛り上げると言っといてバラードはないよな。」

とグローバーさんが笑いながら言った。だけど彼等はこの曲が決してクールダウンのバラードなどと

思っていなかったはずだ。だからやりきったんだと思う。

そして『さよならヒーロー』『シャラララ』『ワンダ』『夜と風と 』と一気にスパートをかける。

気づけば後ろの連中が少しずつ前に移動してきて、人と人との感覚が狭まっている。

無自覚に引っ張られているんだろう。凄まじい引力がそこに生じているのだから。

そして、畳み掛けるように演奏される4曲の演奏の上手さにふと気づく。曲が崩れないのだ。
ライブが聴くに堪えないバンドを知っている。CDだと凄くいいのにってバンドを。

だけど彼等はCDのクオリティを極力損なわない演奏をする力がある。

アレンジによっては、CD以上の厚さで曲をやりきる。

っつか、すごくぶっちゃけるとリズム隊が上手すぎるんだ。ドラムもベースも滑らない。

んで、橋谷さんは凄く丁寧だから客のノリとかには引きずられない。

グローバーさんはなにもかもを巻き込むようなすんげー声の持ち主で、3人の音と絡む。

決して勢いや空気に引きずられたりせず、彼等は彼等のペースで爆発する。

だからもう本当に上手い、と言う感想にいつもなってしまうのだけれど。


最後の曲『Walk down a bridge』の唄いだし。
さっきまであんなに激しく唄ってて、間奏中に鼻までかんでティッシュ投げて、それをパフォーマンスにして

物凄い熱を生んでたバンドとは思えないほど静かで、穏やかな空気が会場を包んでいく。

急に視界が開け、ステージがよく見えるような、狭いライブハウスが広くなったようなそんな錯覚に陥った。

それは別にさっきまでの激しいノリから急に現実に引き戻されたとかそんなわけではなく

彼等の音に凄い奥行きを感じたというか、彼等の演奏している向こうに凄く広がりを感じたとか

飾りっけなく奏でられる音が凄く開放的に聴こえたというか。

ふと、ひたちなかの空を思い出した。あの、泣きたくなった瞬間を。



終わったあと、REVERSLOW目当てで来たらしい男の人が

「難しいこと何一つやってないのにかっこいいなんてずるい。」

と連れの女性に話してた。

なんのてらいもなくても、根っこの太さが、強さが。

彼等の武器であり、良さなんだ。



2005/11/18

この世の奇跡は誰にも起こるのさ

しんどくてどうしようもないなんてブログに書いてしまうくらいしんどくても

これを越えなきゃ先に進めないわけで。

だけど自分にどんだけの力があるのかなんて手のひら眺めてため息をひとつ。

自信なんてこれっぽちも持てない中で、それでもこの世界はなるほどよくできていると思った。


好き好き言いまくってマボロシバンドの方と繋がった私は

伝えれば届くこととか、自分で動けば何かが掴めるとか、そういうことを実感した。

だから転職とかする勇気がわいたんだけど、理不尽とか失望とかにちくちく攻められて

これ以上頑張れないとかそんな風に思ってしまってて。

だけど、違うところでまた頑張ったことが報われてるのを知って、まだいけると思ったんだ。

それが、今日の話。



好きで好きで勝手にサイトまで作ってるバンドがいて。

ライブの度に感想とか書いた手紙渡したりして。

2ちゃんのスレと公式サイトに毎回必ずライブのセットリスト落としたりして。

そんな風にひたすら勝手に好き好き言ってるんだけど(ここら辺マボロシと変わらんな・笑)


私のことを認識していてくれたようで。


今日、凄く偶然見かけてしまって思わずすみません、とか声かけちゃって。

そしたらちょっと首をかしげて、んで、あの時の子だって思い出してくれた。

ただひたすら身勝手に好き好き言ってたのは、「貴方を好きな人がいますよー。」

ってことを伝えたかったからだけど、まさか個体として認識してもらうなんてことは

考えてもいなかったので、手は震えるは笑顔は引きつるは、ただの怪しいOLになってしまった。


ただ、嬉しくて。

しんどくて頑張れないって言っても、忙しい中でライブレポ書いたりしてる私は

好きだから頑張るパワーってのがまだまだあるはずだってことに気がついた。

上司の暴言に殴り飛ばす勢いでした退社宣言のせいで、ネガティブな方向に

気持ちが向きやすくなってて辛かったけど、思えば好きなことやりたいから転職活動してるんだよ。


ほら、やる気出てきた。

根が単純なんだよ。

さっきのあの笑顔で御飯3杯食べれるよ。

ありがとねってひとことでなんでもできそうな気にさえなったよ。

世の中は上手くできてる。

こんな時期にミラクル起きたよ。残りの奇跡は自分で起こします。



2005/11/08

10月2日LOFTイベントのライブレポ

ステージにあるキーボードと譜面台が『いつもと違う』と教えてくれる。

いつも通りのSEでいつも通り出てきたメンバーの中に、新しい顔。

サポートキーボードの窪田渡さん。メガネ。


一発目から『朝焼けの旅路』で客席を鷲掴んで沸点まで引き上げる。

続いた『ワンダ』で完全に空気を自分達のものにした。いつもより強引なその握力は

ここ最近のライブイベントはトリが多くて、自分達目当ての客が多いゆえのやりやすさに慣れた彼等が

久々にいわば『アウェー』なライブに立ったという自覚と気合の表れなんだろう。

ペース配分とか、そういう『慣れの余裕』は一切なく、3曲目の『愛のうた』まで一息で走り抜けるような勢い。

特に『ワンダ』はその音の厚さと迫力に圧倒された。小細工無用、生身でぶつかってくるこのバンドの強さは

たった2曲で客席の後ろまで届いたはずだ。


メンバー紹介をはさんで『さよならヒーロー』へ。

この『さよならヒーロー』から『シャラララ』の流れは本当にいつも凄いと思う。

(さらに『ワンダ』がこの後に入るセットリストだともう飛べる)

シングルの流れそのままやって爆発的に盛り上がれるって、もう音とライブが完全に密接してて

彼等はたとえ狭いスタジオの中にいても物凄く広がりの持った音をイメージすることができるんだなあと。

『さよならヒーロー』というシングルのクオリティの高さは、ライブを経験して新しいステップに

入ったという事実以上のものをリスナーに示している。


そして『夜と風と』。「Hey Love!」というシンプルな客との掛け合いは

音楽が一方通行ではないということを、彼等のステージはステージの上だけで完結するものでは

決してないということを告げている。彼等はライブをステージの上で自己満足だけで完結させたりしない。

絶対に客を置いていかない。どれほど盛り上がっても勝手に飛ばしてどっかいったりしない。

地に足のついたバンドだ。客の足元に続いてる地面に足のついてるバンド。

爆発するほどドラマチックな展開のない曲なのにライブの定番で、本当に気持ちいいこの曲は

いつもいつも笑顔で一緒に歌ってしまうのだが、その次の曲で手を振り上げることさえ忘れて立ち尽くした。


『虹色の影』だ。Jackson vibeのデビュー曲。まだ、ライブを経験してないときの曲。

初めてライブで聴いたその曲は、CDで散々聴いていたにも関わらず、全く新しい曲にさえ聴こえた。

この曲は、こんなに激しい曲だったのか。

カップリングの『風』がハードな曲だし、そこまで速いテンポでもなく割と平坦なイメージのこの曲には

激しいという印象は全く持っていなかった。

なのにこの激しさはなんだ。

音の厚さやバンドのタフさは数度のライブでもよくわかっていたつもりだった。

だけど、デビューからたった2年でこんなになるものなのか。

ライブを知らないまま産み落とされた曲が、ライブというものを知って、吸収して生まれ変わった。

全く別の曲のような、それほどのインパクトがこの日の演奏にはあった。

グローバーの声の厚さや熱はもちろん、バックの音の厚さに圧倒された。

迫ってくるような迫力があって、ただただ目の前で圧倒されていた。

鳥肌が立った。凄いものを見たと思った。感動に消化しきれない熱が胸を燻った。


ただただステージを見つめている私に、ドラムがリズムを刻むのが聴こえた。

ゆったりとしたベースラインにグローバーがやさしく唄い始める。

彼等のライブを『終わらせる』曲、『Walk down a bridge』。

低音をやさしく響かせるグローバー。1stのときよりもずっとこの曲の始まりが優しくなった。

最後の『前へ 前へ』という部分の爆発のさせ方がまた派手になったと思った。

最後だから、少し疲れた腕を迷いなく挙げる。

静かな曲の終わりに、ライブの終わりを実感する。ちゃんと残さずに遣りきったと思う。

いつもちゃんと燃焼しきってくれる彼等のライブで物足りなさを感じたことはない。

もっと聴いていたいと思うのはいつもだけれど、その限られた時間を薄いと思ったことはない。

いつだって物凄い密度で、濃密なステージを見せてくれる。


強いて言うならば、サポの窪田くんが若干固かったか。まだ柔軟性がないというか余裕がそこまでない。

ただ、ツアーでももし回ってくれるんだったら凄く強力なサポになるだろうと思った。

分厚いリズムたいの上にもうひとつ音色が乗ったら本当にあたたかくなったから。


彼等が経験した沢山のライブが血となり肉となり、デビュー曲に新しい命を注いだ。

面白いほどにわかりやすく物凄いスピードで成長しているJackson vibeというバンドは、

次のライブではまた新しい風を吹かせるんだと思った。



2005/11/07

絵に描いたような冒険譚

エントリが日々一喜一憂な感じでございます。

年内は会社に残ってくれと懇願されて、押しの弱いふたご座は渋々了承しました。

それでも22日か28日かで粘ってます。せめてクリスマス前に。


そんな感じで退社が伸びてしまったので、どう考えても内定取れたところは待っててもらえなそうです。

諦めです。振り出しにもーどーる。



取締役交えて話し合ってるときに3月までいながらゆっくり考え直して欲しいって言われて。

挙句元凶は『俺がいなくなったら会社残ってくれるか』と悲劇のヒーロー気取り。

バカ正直に次の話をしたがために自分のせいで会社辞めると思いたくないようで


『先に進みたいから辞めるんだよな』


と言われて


『暴言吐かれなかったらこんな時期に辞めようなんて思いませんでしたよ。』


ときっぱり宣言してきた。辞めたいと思ってても分かってた。辞められる状況じゃない。

私がやめたら入社3ヶ月以内の子が二人だけになっちゃうんだから。

だけど、もう譲れないと思った。



何度も何度も心が折れそうになって。

それでも筋通して正直に貫こうとして、漸く光が見えてきたと思ったらまた振り出しに戻って。

結局捨てることだけ決まって何も得ることがまだできてなくて。

やっぱり今も心が折れそうで、苦しくてしんどくてどうしようもないんだけど。



それでも私の世界から唄がやまない。



暗くて熱いライブハウスの中で

ひたちなかの真夏の太陽の下で

観た風景は酷く鮮やかに私の記憶を占領している。



折れそうになっても、iPodから聴こえてくる強い声がそれを許さない。

私が迷って立ち止まってる間に、Jackson vibeは新曲を作り

マボロシは新しいバンドを作り、クロサワカオルはカレーの本を出しやがった。

折れない心の持ち主の手のあたたかさを知った私は

少し冷えた指先を眺めながら心の奥の熱をじっと探る。


これ以上何も失う必要がないのだから、振り出しに戻っても今までよりも身軽に歩けるとは思わないか。

ずっと夢見てた場所に向かおうと歩き出したんだろう。

夢に描いていた旅路はここにあるんだろう。

そんな風に自分に言い聞かせながら、小さく唄う。



2005/11/05

壊れるのは一瞬でも

壊すのにはエネルギーいると思うんだ。

築き上げるエネルギーだってそりゃもうもちろん膨大な量が必要だけど。



会社を辞める時は絶対にブログのエントリーを


『さよならCOLOR』


にしようって決めてからもう半年経以上たつ。

マボロシ観に行ったJAPANCIRCUITでハナレグミが唄ったのを聴いた時からずっとだ。

自分が会社を辞めるのは、やりたいことがあって、自分にうそをつけなくなった時だと思っていた。

仕事は楽しいからきっとこのままずっとへらへらしていることはとても簡単で。

たぶんそれはそれで毎日楽しくて、現に今も楽しくて。

忙しいってぎゃあぎゃあいいながら休みもなくて給料も安いけど

現場帰りに下北までJackson vibe観に走ったり、無理矢理有給とって沖縄にゴスペラーズ観に行ったり

既婚の権限駆使して夏休みとってモルジブ行ったり平凡な毎日を自分で面白おかしくしていたけど。

でも、やりたいことと現実のギャップにジレンマを感じているのは事実で

それに耐えられなくなった時、何が何でもうごかなくちゃって思ってたから。


だから、『さよならCOLOR』ほど沁みる曲ってほんとにここ最近なかったんだ。

自分はもう騙さないでって、語りかけるように唄われて。

自分の気持ちに嘘をついてるって自覚した時に何が何でも動こうって決めてた。

だけど、今は違う部分の歌詞が胸に響いてるよ。



明日、退社日決めてきます。

『あんたと働くのが嫌です』

と告げた上司と一緒の仕事、やめる宣言してから幾つもあったけど明日が最後。

ノーミスで現場終えたら、退社日決めてきます。



2005/11/03

L.E.D@代官山UNIT

青山『月見ル君思フ』の1stアニバーサリーイベント。

凄くいいライブハウスだそうです。私は今月末のスキップカウズのアコースティックライブで初体験予定。



こだま和文さんとか、SPECIAL OTHERSとか、ほんとに絶妙なラインナップの中

L.E.Dはトップバッターでした。

ちなみにL.E.DとはJackson vibeのベースの佐藤元彦さん、

曽我部恵一BANDのドラムのオータコージさん、ゴメスザヒットマンの高橋結子さん、

ギターのウメジーさん、マニピュレートの阿部和也さん、natsumenの加藤雄一郎さんが作ったバンドで

サポートに元『界』の中村圭作さん、ゲントウキのサポもやってる窪田渡さん、

そしてスペシャルゲストにDr.Strange Loveの根岸孝旨さんという

その筋の人にとっては鼻血モノのステキバンドでございます。


クラブミュージックはHIPHOPとR&Bとドラムンベースしか分からない浅い女ですので

どんなジャンルと評したらいいのか全くわかりません。デトロイトテクノってなに?というレベルなので。

コンピューターミュージックと生音の融合はこれまでも幾つか観てきましたが

これはJazzベースなのかな?マイルスデイビスの前衛的な作品群と同じ匂いがしました

自分だけかもですが、これは俺様のブログなので自分的に、という事でみんな許せ。

独特のリズムと音色、少しだけノイジーな打ち込みサウンドが癖になる感じで思わずCD買っちまいました。

ここ最近飛跳ねるライブばかりだったので、久々に揺れ踊るライブでかなり気持ちよかったです。

またライブあったら行くだろうと思いました。


物凄く正直なところを言えば佐藤さんのベースを聴きに行ったようなものだったのですが

佐藤さんはエフェクトとギターでした。

根岸さんのベースは最高でしたがね!いやあ、鼻血でるかと思った。腹にキた。最高!


こだま和文さんがやってるバンド、KODAMA AND THE DUB STATION BANDが

もんのすごくかっこよくて気持ちよかったです。揺れまくり。ユレマクリ。

SPECIAL OTHERSだけは観れなかったのですが、他の2バンドもよかった。

今日はほんとに素晴らしいメンツだったなあとしみじみ。SPECIAL OTHERSは後日リベンジします。



L.E.DのCDをギターのウメジー様から直接買う、という嬉しい経験をし、少しだけ話したのですが

佐藤さんファンだと言うことを覚えていただけたらしく、帰り際に

「CD買ってたよ、って佐藤さんに話しておいたから」と言われ、ありがとうございますとお礼を言ったら


「いま下にいるから話しておいで」


と連れて行ってくださり、そして目の前にステキベーシストの佐藤さんが。

いつもどおり緊張してスミマセンとまず謝り、LOFTでの奇蹟のお礼を述べたら

「よく(このライブ)わかったね」と言われ、動揺のあまり


「オータコージさんのブログで知りました!」


と口走りました。

すみません。本当は佐藤さんがL.E.Dだって知ってたんです。

L.E.Dで検索してたらオータコージさんのブログに当たって、それで見つけたんです。

ヲタクの情報収集力は侮れないんです。

ストーカーっぽくて恥ずかしいから言えませんでした。ごめんなさいごめんなさい。



風味堂@『ママのピアノ試写&演奏会』

アホみたいに泣いてきました。



物凄く私的な想いを歌にして、そしてそれが沢山の人の心に響いて、映像になる。

そして映像によってまた新しい風を入れられた曲が、また沢山の人の胸を打つ。

いわば渡さんの物凄く個人的なものが彼の手を離れて新しいものになってしまったのだと思う。

だけどそれは決して彼の大切なものを貶めたりしているわけではなくて。

彼の大切な想いを理解した上で創られ、生まれたものだった。


風味堂は物凄く素直なバンドだと前から書いているけれど、

その素直さは誰にも汚されるものじゃないから、歪まずにちゃんと皆の胸に響く。

その強さが昨日のライブでは音にありありと出てたと思う。


彼等のライブはこれで3度目だけど、観るたびによくなっている。

リズム隊が飛ばしたり滑ったりしなくなってきた。堂々とした力強さが出てきた。

コーラスも勢いまかせじゃなくなったし、渡さんのボーカルもどんどんよくなってる。

『ライブバンド』だなあとしみじみ思った。座ってるの苦痛だったもん。

ベースラインの渋さに感動したりとか。



とにかく、いいイベントでした。『車窓』いいな。なんかほんとによかった。



2005/10/23

RIJFをTVで観る

仕事から帰ってきて、お風呂はいってごはん食べて、録画していたM-ONのRIJF特集を観た。

いや、正確にはJackson vibeとマボロシだけ。せっちゃん観ようと思ったら同居人が三国無双やりだした。

孫策はカッコイイと思う。萌えだ。



人生が変わったあの8月7日はもう戻ってはこないけれど、記憶は確かに刻まれていて。

25年間で一番暑い日だったと今でもあの熱さは鮮やかに胸の奥に蘇る。

あの日の、あの瞬間に感じたものをまた感じたくて。

あの日の、あの瞬間に感じたものと違うものを感じたくて。

ちゃんと生きていようと思った。


ひとつ残らず生み出す音を聴きたいと思った。

好きなアーティストは沢山いるけれど、そんなのはマボロシとJackson vibeだけだ。

私が好きな他のどのアーティストも―例えば9年間欠かさずライブに行き続けてるB'zでさえも―

私は彼等の生み出す音楽が好きで、好きではない曲もあって、ライブが好きで……って

ちゃんと距離を存在させたうえで彼等を好きだと言っている。

彼等の音楽が好きなのであって、好みのベクトルがずれてしまったら聴かなくなるだけだと思ってる。

その距離感が、『好きなものを好き』だと言えるために必要なものであり

その距離感のおかげで私は曲単位で音楽を聴けるから無節操だし変なアンチにもならずにすんでる。

たとえばロキノン読者が敬遠してるオレンジレンジだっていい曲はアルバムに何曲かいつもあるし

大好きなゴスペラズでも、あまり聴かない曲は存在してる。

自分は割とニュートラルに音を聴く人間であり、『音楽好き』な自分としては

決して間違ってない音楽との向き合い方だと思ってる。先入観で損をすることがないから。

だけど。


前述の2組の発する音は、少なくとも現時点ではひとつも否定する事ができない。

信者とか言われてもしょうがない。

マボロシはサポメンの音源までコンプリする勢いだし

Jackson vibeに至っては彼等がかつて在籍したバンドを自分がリアルタイムで通ってた。

彼等が今生み出す音だけでなく、彼等が音楽と向き合ってきた全ての日々を肯定する。

全部が今に繋がってるんだから否定する理由もないけれど。


こういう風に、理性の欠片もなくどっぷり愛するのも悪くないかもしれない。

気に入らん曲が出てきたらまた変わると思うけれど、彼等の音楽の歴史をまるっと愛してます。



※一旦エントリ後に補足

音源ほぼコンプリのリプスライムヤーフミさんに対しても、私は同じように信者です。

リプスライムじゃなくてもヤーフミさんについていくだろうという予感があります。

早く戻ってきてくれ、ヤーフミ様。



2005/10/21

RIJFのテレビ放送を観た。

夏が蘇ってきた。元気でた。

青姦だのアナコンダだの叫ぶ事って人生のうちにそうそうないと思うの。


真心のエンドレスサマーヌードを観て、涙が出た。

自分で思っていたよりも真心休止が淋しくて、真心復活が嬉しかったらしい。

「楽しい」ときっぱり言い切ったYO-KINGと、困ったように笑う桜井さんを観てなんか凄く嬉しくなった。

あの時レイクステージにいた人たち全員が幸せだと思ったに違いない。

RIP観に行って勿体無い事したなあと思う反面、RIPはRIPでずるいくらいいいステージやってくれたし

復活した以上はこれからも真心を観ることが叶うんだとあの日の後悔を葬った。

未来があるってことほど嬉しい事はない。だから、好きなバンドはできるだけ長く続けて欲しい。

スキカウがメジャーの契約切れた時に全く不安がなかったのは

彼等が変わらずに存在し続けると信じてたからだ。そして今も変わらずにスキカウは歌ってる。



それを踏まえてPENPALS。

ハヤシさんのブログ読んで、終わってしまう淋しさだけだった心が

次に彼等がそれぞれの活動の中で見せてくれるものへの楽しみに満たされてきた。

解散ツアーをやらない潔さと厳しさに納得した。

カウントダウンジャパンには行けないけど、下関の旦那の実家でPENPALS聴いてるよ。



2005/10/20

ムーンパレス

ポールオースターの小説のタイトルをつけたカスタネッツのこの曲が大好きだった。



毎年春になると必ずCD引っ張り出して聴くこの曲は、新しい始まりを唄った歌だ。

引っ越して環境を変えた主人公の歌なのに


「このままで僕は進む」


と唄いきる歌詞が胸に響いた。



変わったからって何もかも変わるわけでも、何もかも変えなきゃいけないわけでもないんだと

この曲はいつも私に気付かせてくれる。

高校を卒業して実家を離れた時。

野郎だらけの学生寮を出て一人暮らしを始めた時も。

恋人と別れて一人になった時も。

そして、変わりたい今も。


横浜から本厚木へ向かう電車の中で、今日発売のJAPANを読みながらうたた寝した。

窓から差す秋の陽の光があたたかくて、酷く気持ちよかった。

眠っている間に見た淡い夢は目が醒めた瞬間に忘れてしまったけれど

目を開けた瞬間に何かが変わったような気がした。


多分私は凄く疲れていて、眠りに逃避したのだと思う。

だけど目が覚めればそこは現実で、なんにも変わっちゃいない。

それは当たり前のはずなのに、何か変わったような気がした。


疲れているな、と自覚した。

怒るのにも悲しむのにも絶望するのにも疲れた。

だけどそれと同時に覚悟みたいなものがすとんと胸に落ちた。

考える事に疲れたのは、迷っていたからだ。

だけど、疲れて眠りに逃げた先で見た夢には、確かに私が好きだと言ったものがあった。

夢に見るくらい夢を見てる自分に笑った。

そして、秋だけどこの曲を思い出した。頭の中にその瞬間確かにこの曲が響いていたんだ。

電車の中で目が覚めた時、耳の奥でカスタネッツが唄ってたフレーズは


「さかさまのリズム 受け止めて揺れる 地下鉄の中で 君の事を夢に見た」


だった。


私は変わらないかもしれないけど、このままで、私のままで変えてみようと思った。



2005/10/19

ママのピアノ@風味堂

素直なものに弱い。

映画でも漫画でも小説でもそして、音楽でも。



過去のエントリで私が風味堂を好きなのは『素直』だからだと書いた記憶がある。

なんのてらいも計算もなく、いいと思う音をそのまま吐き出すからPOPなのだと。

ひねりのない音は面白みがないだろうか。

ギターレスバンドはパンチ力が足りないだろうか。


そんなことはない。


この3ピースの破壊力はRIJFの『もどかしさが奏でるブルース』で証明されている。

あの時会場にいた風味堂を知らない人たちは皆圧倒されていたはずだ。

アルバム聴いてた私がぶっとんだくらいだし。



話を戻す。

彼等はとても真っ直ぐで、素直で、だからこそ強い。

物凄くストレートな歌詞を、ストレートな音に乗せるから少しも歪まずに真っ直ぐに響く。

新曲『ママのピアノ』もそうだ。

優しい詩が、優しいピアノが、刺激的な音に溢れてるこの世界で、すとんと胸に響く。

TVから流れてきた音に、一瞬自分の動作が止まった。

画面を見ると『ママのピアノ』のPVで、私はその曲が終わるまでの間

作業を全てストップしてTVに釘付けになっていた。

『ナキムシのうた』を聴いた時と同じだった。あの唄も物凄くストレートで素直で力強い。

好きなものを好きと素直に言える強さを持つバンドというのは得てして音が真っ直ぐで力強い。

RIJFで観た風味堂の荒削りなライブパフォーマンスは、完成度と言う点で見ればまだまだだったと思う。

だけどそれでも彼等のライブを評価する人は少なくなかったし、

また彼等のライブに足を運ぼうと思わせてくれる魅力があった。

そして、次の作品も楽しみだなあと思える可能性とか希望の光とかが存在してた。

だからこそ、今回もまた素直な音と言葉を堂々と放ってくれたことに素直に感動した。

来月のライブは、2月のフリーライブより、8月のRIJFより、いいモノに違いない。

未完成ゆえのよさと言うものが彼等にはちゃんと存在していて、そして

堂々と好きなものをやってのける強さが、『スタンダード』をいつか生むんだと期待している。



2005/10/18

渋谷のTSUTAYA最強説

欲しいものほぼあったよ!


・ホフディラン

・Bacon

・Basil


とりあえず3つ借りてきました。

Baconいいなー。なんかもう仕事中ずっと聴いてたらずっと胸がキュンキュンしてました。

1ヶ月有効の半額クーポンが当たったので来週はゲントウキと音速ラインも借りよう。

高校の頃のような貪欲さで聴き漁ってます。危ない。



2005/10/17

明日の為のメモ

明日は渋谷に出るので借りようと思ってるものをメモ。


・ポメラニアンズ

・Bacon

・ゲントウキ

・ポリシックス(今更?

・Basil

・スクービードゥ(今更!

・ホフディラン(CD失くした

・COIL(テープ聴けなくなった


さーて。自分的最強レンタル屋TSUTAYA渋谷店にはどれだけ揃ってるか。

ポリとホフが一枚もないゲオ青物横丁店なんてレンタル屋じゃないやい!

下川みくには揃ってるくせに!



さて、明日は何の日でしょう。

3連休を仕事で潰した有給です。自宅で仕事しますが。

そして面接です。マボロシとJackson vibeで生まれた衝動がセクハラで大爆発。

人生変わるかな。わくわくわくわくわくわくわくわくわく。



2005/10/16

スキップカウズについて

かつて『逆ビジュアル系』『日本一のブサイクバンド』という触れ込みでソニーからデビュー。

(今思うとサンボマスターはスキップカウズの二番煎じなのだ)

その後あっさりと契約が切れるもインディーズでライブやりまくり

解散なんてしねえぜとファンを愛するステキバンド『スキップカウズ』

そんな彼等の久々の新曲のタイトルがよりにもよって


                           『 ス ル メ 男 』

これがどうしてなかなか切ない。

キャッチーなメロディーにハスキーヴォイス。生々しい歌詞と売れる要素満載だが彼等は全く売れない。

なんかもう8年ほど彼等を知ってる自分としては非常に悔しいような気がするのだが

ライブに行ったりCDを聴いてたりするといっそもう売り上げなんてどうでもよくなってくる。

ライブも曲も素晴らしい。本当にいいバンドだ。

エンンボマスターことギターの遠藤君(リーダー)にはメロディーメーカーとしてのセンスがある。

キャッチーで耳に残るサビはCMのタイアップついたらみんな忘れない曲を作れると思うし。

ボーカルのイマヤスのカリスマ性だって凄い。ハスキーな声で歌い上げる実力も素晴らしくおかしいMCも。

だって『金がない』とか『お前ら俺がしょっちゅうライブやってるからってサボるな』とか

そんな赤裸々にファンに言うバンドなんかいない。

『バンドマンも人間』なのだ。普通の、どこにでもいるヒトなのだ。

かっこつけないかっこよさが彼等にはある。ブサイクだけれども。



昨日のタートルズ復活イベントに彼等も参加していた。

行こうと思ったらあっさりチケット売り切れでヤケクソで渋谷でNANAを見た。

来月の渋谷ワンマンは半年振りに参加決定。

何が嬉しいかってインディーズに落ちても何でも彼等は解散せず、変わらずにいい歌を唄い続けて

そこに存在している事だ。

数え切れないほどの消えてしまったバンドを思えば思うほど、彼等の存在が輝いて見える。

解散しなきゃ、観ることができるからね。



Jackson vibeは今日でデビュー2周年。

お笑いライブの構成をやっていた頃に、結成3ヶ月程度で解散するコンビを山ほど見た。

だからお前らプロになれねーんだよ、といつだったか酔った勢いでぶちまけたっけ。

言い訳せず、逃げずに続けていく事が何よりも力になる。

それはサザンだったりB'zだったりフラカンだったりスキップカウズだって気付けば何年だろう。

グローバーさんもいつかのインタビューで言っていたけど。

ずっと続いていく事を願う。

ずっとこの人たちの音楽を聴いていたいと2年分の彼等を知った私は思う。

だって例えば10年後。

35歳の私は『朝焼けの旅路』を聴いて何を思うかな。

35歳の私がデビュー12年の彼等が作った新曲を聴いて何を思うかな。

それは凄く楽しみな事だと思うんだよ。



2005/10/14

メガネ男子に萌える件について。

ここ最近マッチョとか腕毛とか男性ホルモンにやられてますが、元々メガネスーツフェチの私です。


だけど別にくるりやアジカンは心の琴線には触れなかった。良メガネだとは思うけれど。

そんな私が最近激しくツボにはまったメガネ2人。


Baconのキーボード(moog)ショウヘイくんとJackson vibeのサポキーボード窪田くん。



鍵盤メガネ最高。


何がいいかってこの2人、オサレメガネというよりスーツ着たらまんまSEなのだ。

凡人たるメガネであり、非凡な才能の持ち主なのだ。もうたまりませんよ。


彼等2人に出会ったのは、10月2日のLOFTのイベント。

今思えばメガネ二人とフォーリンラヴどころか、テルスターの暴走ベースマスくんがいたので

トリプルメガネで自分のフェティシズムは120%満たされていた。

Baconのライブ、楽しくてねえ。ポメに引き続いて一目惚れ。

関西で活動中だからなかなかライブ観るのが難しいけど、アンケートに『一目惚れしました』と書くくらい

なんかツボにはまりました。

物凄くポップで馬鹿で甘いんだけど、リズム隊はすげーしっかりしてるんだわ。ベースラインは秀逸。

キーボードのショウヘイくんはリーマン系メガネな風貌からは想像つかないくらい

はっちゃけたステージングです。汗が飛ぶ飛ぶ。

ほんっとうに楽しそうにライブやるんだ。キーボード弾いてるのに拳挙げてるし。

ああいう音楽大好きな初期衝動がライブに色濃く出るバンドは好きです。

Vo.とキーボードの暴走をリズム隊がきっちりリズム刻んでるからちゃんと抑えててバランス取れてるし。


Jackson vibeのサポの窪田くんは、おそらくゲントウキのサポの人。

ゲントウキについて不勉強なので多くは語れないが、LOFTの時に持参していた譜面台が

1週間後のSHELTERでなくなっていた。セットリスト違うのに、である。

この人も才能あると思う。LOFTの時よりSHELTERの方が余裕あったように見えたし楽しそうだった。

この人はショウヘイくんと対照的に控えめなプレイなイメージ。

後ろからステージ見ながらずっとにこにこしてそうな感じで

スキップカウズのドラムのシゲさんみたいだった。ちなみにシゲさんは私が大好きなドラマーの一人。



今年の下半期はメガネに注目という方向で。



2005/10/07

出せなかった手紙

高校のとき、大学の時に書いた手紙が沢山出てきた。




懐かしいなあと、今よりももう少しクセのある文字を眺める。

痴漢の胸倉掴んでとっ捕まえたりしてたベリーショートで金に近い茶髪の女子高生が書いたもの。

ピンクのメッシュ入れて芝居やったりお笑いライブの構成作家やったりしてた馬鹿大学生が書いたもの。

どれもこれも素晴らしく拙くて、だけど物凄く一生懸命書いたであろうファンレターだった。


ファンレターなんか書く奴ダサイ、とか言うな。


CD聴いて、ライブ行って、物凄く感動したんだろうな。

だからそれを伝えたかったんだろうな。

だけど悲しいかな。伝える勇気が足りなかった。


現存してる渡せなかったファンレターは7通。

小沢健二、スキップカウズ(2通)、SUPER SOUL SONICS、honey honey


物凄く勇気を出してroughlaughに渡した手紙はきちんと返事が返ってきた。
少し日に焼けて変色したそのハガキは今も大事に取ってある。
そういうふうに、伝えればちゃんと届くってことがわかってるのに
出すことのできなかった手紙は、渡したかった相手がもう
存在しなくなっている今でも自分の手元に残っている。


なんてもったいないことをしてしまったんだろう。


あの頃ちゃんと好きだと伝えておけば、知ってもらえたのに。
横浜の片田舎でファンやってる人がいるって知ってもらえたのに。
それを伝える術を永遠になくしてしまった私は勿体無い、と思いながら手紙を処分した。これが昨夜の話。
言葉は足りないから全てを余すことなく伝える事は無理でも

伝えなきゃ届かない事はよくわかっているから。
もう、出さない手紙を書くことはしない。

打ったメールは全部出してる。
返事が返ってくるたびに椅子から転げ落ちて狂喜してる。
書いた手紙は全部渡した。
ファンですと好きですも言い間違えた。
むしろ自分の意思で凄く好きですと言った。
少しでも伝わればよいと思う。
放つ音がどれだけ自分を幸せにしてくれているか、伝わればいいと思う。


……と、今夜も一人手紙を書きながら考えた。
��ちなみに現在発熱中。明日の久我山スタイルはHPの消耗具合との戦いです)


そしてカウントダウンジャパンフェスに行かなかった場合、
今年のライブ納めはテリヤキボーイズになりそう。
フミヤいないけどお肉はみたい。お肉が好きだ。だいすきだ。



2005/10/06

ライブジャンキーのボーダーラインを問う。

年間何本ライブに行ったらジャンキー扱いされるのか基準が欲しい。

まあ、年間20本程度の俺様じゃあまだまだひよっこだよな、と自分に言い聞かせて

今日もファミマでチケット発券しましたが何か。


ちなみに去年はゴスペラズだけで6本と言う恐ろしい力技をやってのけ、

リプスライムは12月24日~28日の5日間で3回見ると言う強引さ。

JOEが来日したからとモルジブに旅立つ前日にお台場まで観に行き、

マボロシは今までにやった11回のライブのうち4回は観てる。

Jackson vibeに至ってはRIJF以降東京でやったライブは皆勤賞。



そんな情熱は時に体力を凌駕するわけで。



あさっての下北のイベントのチケット取っちゃった。



休み?んなもん15日までないですよ。3連休?5時起きで仕事ですよ。

メローイエローのワンマンだって行きたかったっつうの!



2005/10/05

笑顔でグッバイ涙の再会

昨日の『ネタを箇条書き』が物凄く書きやすかったので、これから毎日これでいこうかとさえ思いました。

さて、昨日書いた『タートルズ』復活の流れで高校時代に好きだったけどあっさり消えたミュージシャンを

ひたすら検索すると言う行為に走っております。

同世代のTVKウォッチャーには懐かしい名前ばかりが並ぶはず。では、いきます。



・LOOP THE LOOP

「Jump&Drive」はドラマ「隣人は秘かに笑う」のエンディング・テーマにもなっているので

聴いた事ある人は多いはずだ。2000年9月に解散。「fed up!」が好きでよく口ずさんでた。

Vo.の宮本氏とGu.の高橋氏は現在『TEMPLE TAIL』というバンドをやってます。

Ba.の野崎氏は『JERRY LEE PHANTOM』にいたり辞めたり、今はポルノグラフィティのサポメンです。

そしてDr.の須川氏。Jackson vibeの中の人です。ショートカットミッフィーっつーバンドが基になって

できたバンド、『tae』の初期メンバーでもありました。

この事実を知った時、驚いた。驚いたともさ。


・HONEY HONEY

「ダーリンダーリン」という曲が物凄く好きでそれ目当てでCDを今更買ったりしてるわけだ。

Vo.の磯貝氏が『S.I.R』というソロユニットで活動してた模様(現在活動休止中)


・EAST RIVER

「NO SPARE」というデビュー曲がすこぶる好きだった。ギターの大熊君は

ジュノンスーパーボーイコンテスト出身のイケメンです……が検索しても2人とも行方不明。

大熊君は吉野サヤカとかいう人とインターネットドラマに出てたという痕跡がありました。


・FOUR TRIPS

「間違った恋だった」という印象的なフレーズで始まるデビューシングル『WONDER』がスマッシュヒットした

このバンドも割とあっさり解散。Vo.はNALUという名前でソロ活動中。




っつか、笑顔でグッバイというよりも号泣でお別れ、とか気付いたら消滅とかが多すぎるよ。

それだけに見つけたときの喜びはひとしおなんだけど。



2005/10/03

ライブレポを書いてる途中。

仕事が修羅場で大阪疲れが今更出てきてなんかもうだめぽ。


気が張ってると人間何とかなるんだよね。カラダきつくても。

でも一回緩むと、どどどってなんかクル。体調不良なので今日は早めに寝よう。



さてさて。昨日のわが身に降りかかった奇蹟が夢ではないと言う事を、

ライブメモ書いたりしてるモールスキンのメモ帳を見るたびに確認して顔がにやけております。

好きだと叫べばちゃんと届くと言う事を教えてくれたクンゴさんとMasayaさんに超身勝手な感謝を。

もし、あの時私の声が届いていなかったらきっと私は好きですメールやら手紙やら

それこそブログに書くことさえしてなかったかもしれない。

仕事ばっかりで燻りまくりで眉間にゴルゴ線がくっきりだったかもしれない。

それをできるようになったのは前述のお二方のおかげであり、そして。

サザン好き、桑田大好きを言い続け、ついにRIJFでご対面したグローバー義和氏の

その奇蹟を掴み取るさまを知ったからだったりするわけだ。

好きですって言ったら伝わるのよ。全部は伝え切れなくても、昨日私が彼等に言った

『大好きなんです』は少しは彼等に伝わってるはずなのよ。

(また『ファンです』と間違えて『好きです』って言ったな、とか言うな)


好きな人に好きだと伝える事は、溜まっていたものを外に放つ行為なのでとても気持ちが良いのだ。

とてもすっきりして、ストレスレスなのだ。



だから疲れてるときほどライブに行きたくなるのだ、と思いっきり自分を正当化。

土曜日の下北ライブ。3連休は全部仕事だけど現場がえりに物凄い遠回りをして行ってしまうかも。

川崎から下北ってどんくらいかかるかな……



2005/10/02

友人の結婚

かれこれ4年ほどの付き合いの男友達の結婚式の二次会に同居人と行ってきました。

?

?

幸せそうな笑顔にじんときました。

?

?

彼とであったのは私がまだ大学生の時で、その頃の私はと言えば

今では考えられないくらいネガティブで荒れてすさんでいたときで

さんざん酒飲みながらくだまいたりしてしまったけれど、

同居人に一目ぼれしたりとか、必死に頑張って付き合うことになったりとか

そういうのを彼はずっとリアルタイムで見ていたわけで。

そんな彼が今の奥さんと付き合うことになった時に凄く赤裸々な馴れ初めを

こっちが照れるくらいの勢いで話してくれたり、奥さんと電話でネットゲーム落ちたりとか

そうやってどんどん幸せになっていくさまを私と同居人もリアルタイムで見れたわけで。

4年って、けっこうな時の長さなんだって知った。


これからも細々と縁が途切れない事を願う。

彼がパパになるのを私は見たいし、私が母親になったりする時に笑ってからかってほしい。

人の幸せは、あったかくなるからいいね。

明日はライブの前に会社で仕事だけど、頑張れそうだ。



2005/09/29

新大阪で新大阪を聴き倒したよ。

っつーことで3泊4日の出張から帰宅しました。

8時半の新幹線に乗せて明日半休くれるくらいなら普通に止まらせて欲しかった。



今回は人生初の出張と言う事でいろいろ考える事がありました。

……まあ、ライムスターと生電話だわオカマバーだわイケメン揃いのバーだわで

考えが纏まるわけがないのですが。


ナチュラルに転職活動失敗したり、落ちた会社から別業種でスカウト来たり

すったもんだがまだまだ続きそうな秋ですが、

考える事とか感じることを辞めずに。萌えることは絶対にやめずに(笑

そんなかんじで生きてます。



2005/09/24

FUNKの海に溺れたい

7月24日、代官山UNITで行われたスクービードゥのイベントで

ライムスターのライブでなくDJタイムで踊り狂って燃え尽きた、というアレな経験をして以来

またFUNKのイベントとかライブとかいきたいなーって思ってるのですが

本日久々に3時間もチケットゲットのための電話をかけ続けた挙句あえなく撃沈という憂き目に会い

友人と一緒に『てつこのばか』とヤケ酒を飲んできたわけですが。

そのライブのジャンルは『SOUL』と記載されていました。


それでも行きたかったんですけど。村上BMてつやソロライブ(サポはナニワエキスプレス)


とりあえず実らなかったので来週のLOFTイベントに向けて体力作りでもします。

そして明後日から大阪出張。

丁度明日はFM802でグローバー義和様のラジオが最終回とのことですが、相変わらず間の悪い女で鬱。

関西限定の雑誌とかはゲットしてみようと思います。


余談ですがFUNKと言えばバタ犬ラヴの私だが、タケさんのやってたファンキー大百科と言うイベントには

結局行ったことがなく、当時通ってた先輩の話を思い出しては悔しさにハンカチを噛む毎日です。


脈絡もない超余談ですが、高校時代好きだったタートルズというバンドがさりげなく復活して

愛するスキップカウズと対バンやるらしいです。ちょっと行ってきます、たぶん。



2005/09/23

Vibe其の四

Jackson vibe自主イベント『Vibe』も其の四を迎えた。
ちなみに其の一は対バンにスネオヘアーとHermann H&The Pacemakers。
其の二はDr.StrangeLove、東京60WATTS
其の三はかまボイラーとSPARKS GO GO。
彼等が『一緒にやりたい』と思ったバンドと一緒にやるイベント。
だから、誰が楽しんでるって、そりゃメンバーが一番楽しんでるんだろう。


tobaccojuice、メレンゲと本当にいいライブを見せてくれた。
メレンゲ、PAのバランス悪くてボーカル聴こえ辛かったのが勿体無かったな。
ちなみに個人的には今回のライブの対バンは
『MCが異次元』で選んでるんじゃないかと思ってしまった。
グローバーさんのMCはだだすべり。そしてこの二組のMCは異次元。
みんな面白過ぎです。


若干転換に時間がかかってる気がする。
まだかなあ、と思いながらSEを聴いていたら
いつもどおり『I Want You Back』が流れ出して、メンバー登場。
出てきていきなり『シャラララ』。
今回は自主イベントだしやっぱり彼等のファンは多いわけで。
待ってました!とばかりにいきなり客席は沸点に。
ギターを置いて、イントロもなく始まったのは『GETTAWAY』。
夏フェスやここ最近のイベントではやっていなかったはず。
��メロ、大サビ前は爆発直前みたいに凄く丁寧に唄う。
ひとつの曲の中でちゃんと波をつけて演ってるのが凄くいいなあと
腕を振りながら聴き入って、そしてMC。
タバコジュースの物まねをして笑いをとり、ベースの弦が切れたことをカムアウト。

「恋人のいない秋を迎えに行きましょう!」

と、「Hey Love!」のコール&レスポンスで始まった『夜と風と』。
ああ、この曲は秋が似合う。
モッシュやダイブとは無縁の曲調だが、何故か盛り上がる。
ふわり、と身体が浮くようなそんな爽やかな風が吹き抜けるようだ。
モッシュやダイブだけが盛り上がる音楽なわけがない。
それを体現したこの曲の次は『Mr.&Ms.Starlight』。
この曲の大サビ前の「この時を」のグローバーさんの
伸びる声が凄く好きで、聴くたびに鳥肌が立つ。
ここでまたMC。

「今日は懐かしい曲もやりますよー。」
「タバコジュースのアコギかっこよかったから便乗。」

なんて言って流れ出したのは『カミサマオネガイ』。
この曲を初めて聴いた時の衝撃は、ライブで初めて聴いた今回と同じ。
まったりまったり独特の日本語で曲は進む。
ベースもドラムもゆったりとリズムを刻み、ギターも
焦らず一音一音丁寧に奏でられる。
まるで高校生の時のような青い恋のうたは優しい日本語の唄。
数年前まで英詩でシャウトしてた人と同一人物だとは思えない。
あたたかい声で、きれいな日本語を歌うグローバーさんは
本当に稀代のボーカリストだと思う。
次の曲のイントロが流れて、完成があちこちから上がった。
『GOD OF MUSIC』だ。
彼等お得意の疾走感溢れるメロディーに、声が乗る。
捨て曲無いシングルのカップリングのこの曲は
照れ臭くなるくらいに素直な歓びの唄。
音楽が好きなんてそんな当たり前のことをためらいもなく
叫ぶ事ができるからこそ生まれる曲。
皆にあったかい気持ちを振りまいたところで、ずっこけイントロを3回。
こういう小ネタを散りばめられるのは、自主イベント故の
リラックス感と、本当に彼等がライブを楽しんでいるからこそのもの。
始まった『さよならヒーロー』は前日夜中のオールナイトニッポンで
散々聴いたにも関わらずとても新鮮に私に響いた。
��人の笑顔がPVの笑顔に重なる。
三度目に聴くドラムソロはやっぱりおなかにキた。
今回は雑誌でメンバーが仰ってた通り手拍子があがった。皆笑顔で手を叩いた。
彼等に煽られた客が、彼等を煽る。
なんて客との距離が近いライブなんだろう。
そして、またあのフレーズが流れる。
これ以上熱が上がったらどうなるんだろう、なんて考えることもできず

「グルーヴを頂きたい!」

というグローバーの声に皆の手が上がる。
カウントを叫んでイントロが流れた瞬間に歓声が上がった。
雑念全て吹っ飛ばされる勢いで唄が響く。
畳み掛けるように『ワンダ』、そして懐かしの『風』。
『ワンダ』は発売3日後のCDのカップリングとは思えないほど
観客が大喜びで、しかも皆歌詞を覚えてる!
カウントも「大家の家からカイコが逃げる!」も皆で大合唱。
ライブでの爆発ナンバーがまたひとつ。
佐藤さんの指弾きベースも堪能した。
やべえ、本当に速い。上手い。
勢いつけすぎてドラム共々滑るんじゃないかってくらいなのに
やっぱりリズム隊はがっしり安定してて、演りきってしまった。
根っこがしっかりしてるバンドはほんとに強いなんてしみじみ思う間もなく『風』。
『風』、初めて聴いたときからライブでずっと聴きたかった。
SKASKAやSTEREO LYNCHをなんとなく思い出す攻撃的な曲。
だけど、この曲が出てから2年たってるからかな。
��Dで聴いた時に感じた『投げつけ感』が薄れて
激しい曲なのに凄く丁寧な印象を受けた。
攻撃的なナンバーだからって決して雑ではない。
��年の間の変化。勿論それはいい方で。
暴れきった!ってくらい暴れて本編終了。

アンコールの声に、グローバーさん曰く
「これ被るだけで林家ペーになれる」
ショッキングピンクの帽子を被って登場。

「今までカバーってしたこと無いんだけど、折角だからと思って。」
と、カバーをやる事を決めてやってみたら

「楽しくって楽しくってほぼ完コピしちゃったんだよねえ。」

そう言って、メンバーを顔を見合わせて笑う。
どんだけこの人たちが音楽好きかなんてわからない。
だけど、それを素直に出せるからこのバンドはとても強くて
そして私はこのバンドを大好きだと思う。

「グラッチェグラッチェ」
の一言に反応しなかった多くの女の子を見てジェネレーションギャップを
感じて若干凹みつつ、アンコールが静かに始まる。
清志郎さんのやってた『タイマーズ』と言うバンドの曲。
��元はモンキーズと言う洋バンド)
『Day Dream Believer』はかつてスーパーカップのCMで流れてたから
誰もが聴き覚えがあるだろう。
清志郎さんとは違うグローバーさんの声で紡がれる『Day Dream Believer』は
私の涙腺を物凄い勢いで刺激した。
優しくて凄く切ない唄なんだ、これ。
それを本当に柔らかく唄うから、もう泣くのを我慢できなかった。
ベースもドラムもギターも凄くあったかくて、泣けた。
ビンテージものって佐藤さんが言ってたベース、本当にあったかい音がする。
最後のワンフレーズが終わって。
余韻に浸るように会場がしん、と静まり返った。
そして始まったのは『おやすみ』のバンドバージョン。
橋谷さんのギターとグローバーのボーカルだけのこの曲が
バンドバージョンだとどう生まれ変わるんだろうと楽しみにしていたら
なんとなくハワイアン入ったギターフレーズが印象的な優しい優しい曲になった。
夜、帰り道に口ずさみたくなるような歌。
優しい優しい子守唄で終わりを迎えたイベントは
いつまでもアンコールの声が鳴り止まなかった。

彼等が好きでやってるイベントを、
彼等のことが好きな人たちが心から楽しんでる。
幸せの連鎖、なんて言葉が帰り道にふと浮かんだ。



2005/09/20

Jackson vibe@RIJF

サイトにアップしたものをブログにも。1ヵ月半経ってようやく書き上がったレポなんざ

鮮度もくそもあったもんじゃないな。魚屋じゃなくて良かった。



『マボロシ』目当てに取ったRIJFのチケット。
せっかくだから出演者沢山予習して行こうと近所のGEOで
幾つかレンタルした中に、彼等の作品があった。

その後、坂道を転げ落ちるように彼等にはまった私は
��IJFがますます楽しみになった。
そして、8月7日の11:50。
真夏の太陽の下で焦がされながらステージを見つめていると
聴こえてきたのは『I Want You Back』。
『Jackson 5』の最も有名なナンバーじゃないか。思わず笑ってしまう。
客席で手拍子が始まり、サビの辺りでメンバー登場。
一曲目『Hey!』は正直意外だった。
イベントライブの定石と言えばヒット曲、盛り上がる曲満載の
初心者向けセットリストだと思うのだが、彼等は違った。
『Hey!』の意外さに驚いたが、その後『Mr.&Ms. Starlight』、
『八月』とアルバム曲&シングルのカップリングの連発でわかった。
彼等には、初心者向けのセットリストは不要なのだ。

��曲目『さよならヒーロー』も発売前のシングル。
なのに、確実にスタンディングエリアに人が集まってきている。
『Hey!』で少しずつレイクステージの温度が上がっていった。
『Mr.&Ms. Starlight』のCメロのVo.グローバーの声の伸び。
鳥肌が立った。風が吹きぬけた気がした。
キャッチーなメロディーに、骨太なグルーヴが確実に客の耳を捉えていく。
時間が経つごとにどんどん人がスタンディングエリアに集まっていく。
グローバーさん曰く『日陰ピーポー(シートゾーンで座ってる人々)』が
ステージに集中しだす。
圧巻だったのは『八月』だ。
ベースラインが凄く気持ちいい。音がきれいに空に抜けていく。
これはPAスタッフの勝利なのかもしれないが、
Jackson vibeのリズム隊はすげえ、とこのとき改めて思った。
グローバーさんの声はいろんなところで物凄く高い評価を受けているし
橋谷さんのギターは際立って技術があるわけでは無いと思うが、
一音一音きれいに奏でられてる。色鮮やかなギター。
そして、その声とギターを支えてるリズム隊がすげえ。
安定したベースに、厚いドラム。

好きなドラムはマボロシバンドのクンゴさんと
スキップカウズのシゲさん、それからスカパラの茂木さんなんだが
このライブで漸く気がついた。須川基というドラマーはすげえ。
そしてベースの佐藤さんもすげえ。
後に彼の使っているベースがビンテージ物だと知ったのだが
迫力あるベースラインは勿論なんだけど、どこか柔らかくてあったかい。
んで、ドラムも厚くてあったかい。
熱いというよりあったかいと言うイメージが強いのだが
『さよならヒーロー』のドラムソロのおなかにクる太さも気持ちいい。

「今日は絶対サザンを観る!」
「俺たちも楽しみにしてたんだよー!」
なんて、本気でRIJFを楽しんでいるMCを挟みつつライブは進む。
客はどんどん彼等のステージに飲み込まれていく。
凄い握力の持ち主なのだ。強い、強いライブバンドだ。

「元気ですか!ロッキンジャパン!」

……グローバーさんにとっての『ロッキンジャパン』は客の事らしい(笑
何度も呼びかけて、前においでと煽る。
前のほうが楽しいよと。そのとおりだ。日陰ピーポーは来たほうが良い。


聞き覚えのあるフレーズがループされる。
「グルーヴを頂きたい!」
とグローバーさんが手拍子を促し、客を煽る。
カウントを皆でして、あの印象的なイントロが流れた。
『朝焼けの旅路』だ。
スタンディングエリアで熱が爆発した。
モッシュ禁止だからと皆が必死で上に飛ぶ。
シートゾーンから、スタンディングエリアに人が走っていく。
誰もが笑顔になった。
彼等の曲の中で一番有名なこの曲は、やはり一番の盛り上がりを見せる。
だからこそここまでシングル曲やらずに引き上げたことが凄いと思った。
その勢いで『さよならヒーロー』のカップリング『シャラララ』へ。
未発売曲なのに全く客が引かないどころか更に盛り上がる。
このアッパーチューンはライブの定番になるだろう、と言うくらい
盛り上がり、そして1stアルバムの人気曲、『夜と風と』。
少しクールダウンしてグルーヴに聴き惚れる。きれいな日本語が耳に気持ちいい。
そしてラスト。
静かなベースラインに、声が乗る。

「このままずっとこうして いたいのさ。」

1stアルバムのラストの曲『Walk down a bridge』
サビを皆で歌いながら思った。
1stアルバムは、Jackson vibeとしてライブ未経験の中作った作品なのに
こんなにライブに必要不可欠な曲ばかり集まってると。
ライブ未経験、初期衝動のままに作ったアルバムなのに
彼等の音の先にはちゃんと『聴き手』が存在していたのだ。
見えないはずの『聴き手』が。

皆で歌って、笑って、そして彼等のライブは終わりを迎えた。
実質40分のライブ。彼等のファンがどれだけいたのかわからない。
だけど、このときレイクステージにいた人は、
確実に彼等に飲まれていっていた。どんどん客が笑顔になっていく。
はじめはがらんとしてたスタンディングエリアも、最後にはぎゅうぎゅうになっていた。
後方で円陣組んで踊ってた軍団もいたとか。
いいグルーヴは身体ごと心を動かす。
彼等はそれを知っていて、尚且つそれを放つことができる。

今回のライブで発売済みのシングル曲はたった1曲。
それでも彼等を知らない人たちがちゃんと笑顔でライブを終えた。
それだけの強さを彼等は持っている。



2005/09/19

はじめまして。

はじめまして。もしくはいつもお世話になっております。ヒライナツメです。

2004年7月より、ネットの片隅で好きだと叫びまくってた『ガラクタソウル』ですが

ブロックブログが重すぎ&不具合多すぎなので移転を決意しました。

イベント屋修羅場のこの時期に奇蹟の3連休で

『よーしお姉さん更新頑張っちゃうぞー!』

なんつって夏以降のライブレポ書きまくってたら不具合で閲覧不可。

やってられっか!と言う感じで今朝から延々と2ちゃんのブログスレを読み漁ったりして

こんなことになりました。まるで惰性で長く付き合ってる恋人と別れる時のようなすっきりした気持ち!

ライブドアブログと迷った挙句こっちにしてみましたが

ライブドアブログ、試しに作ってみたら削除できないでやんの。

正直すでに泣きそうです。


内容はこれまでと変わらずオンガクとガラクタ。時々サッカー(主に加地さんとか)

好き勝手絶頂に書き散らかしています。

故ブロッグブログに上げていたレビューやレポはめぼしいものをこっちに移動させます。

んではでは、これからもどうぞよろしくです。



2005/09/05

JapaneseB-BOYのリアル

B-BOYPARKにて1年分のB-BOYを見て食傷気味のヒライナツメです(笑

メジャーどころだけじゃない、若手で頑張ってる子達を沢山見た。
��『子』といっても私と同年代の方も少なくないだろう)
誰もが頑張ってた。熱かった。日本のシーンを盛り上げたいという情熱と、
自分がのし上がるというぎらぎらした感じが目に付いた。

だけど、共感できる子は少なかったんだよなあ……

HIPHOPっつーのは元々反体制の音楽だ。社会的なメッセージのこもった。
だからなんだろな。アメリカの『ホンモノ』を意識してるんだろうな。
とにかく反体制、というか『反抗期』な子が多い。
ステージの上からアンチを叫ぶのが熱いHIPHOP魂だということらしい。
そしてそれを『超リアル!』って目をキラキラさせてる客席のB-BOY。


正直言って、微妙だ。


ステージでTHUG気どった子達の反体制が根拠のないアンチにしか見えない。
なんでもかんでも誰かが作った大きな枠に反抗してればリアルでホンモノなのか。
物凄く微妙な気分になった。
『リアルだ』と客のB-BOYたちが言ってた出演者のMCの中で真に共感できたのは
『選挙に行って一人一人が意見言わなきゃ何もかわんねんだよ!』
という非常に普通の一言くらいなもんだった。

新人の見当違いDISもTHUG気取りのアンチ発言もオナカイパーイ。

HIPHOPが反体制の音楽なのは、ルーツがブラックにあるからだ。
ブラックが差別する世界に向かってした攻撃がラップだった。
彼等の反体制がリアルなのは、そういう根拠があるからであって
ぬくぬくと生まれ育った大人になれないガキが
根拠なくアンチ気どってHIPHOPをモラトリアムの場にしているのが
日本のTHUG気どった方々によるシーンの現状だと思う。
んで、それに『リアル』だと共感してるのは、オトナに反抗する事が
アイデンティティとなる中高生の世代の子達。
25歳のヒライナツメには『青いねえ』としか思えないわけです。

社会派ラッパー気取ってるやつの何人が日経読んでるのかなーとか
意地悪な事考えたりします。
根拠のあるアンチ以外のアンチはガキのたわごとにしか聞こえない。
ただの反抗期のお子様が日本のシーンを嘆いていると
見当違いも甚だしいな、と思ってしまいます。

アメリカの『リアル』は日本の『リアル』じゃない。
日本には人種差別もない。貧富の差だって向こうほどはない。
リテラシーほぼ100%の日本では、アメリカの反体制そのまま持ってきても
決してリアルにはならない。
そもそも向こうは売人やるかラッパーやるか、なストリートドリームが
実在してるくらいなわけだし(MTVとかで見たのがネタじゃなければ・笑)

んで、そんな事を昨日はずっと考えてたんだけれど、そのおかげで
自分が何でライムスターが好きかってのがよくわかった。


言ってる事とやってる事が矛盾してないから好きなんだ。
戦争ネタの曲のリリックの一貫性とか、そういうのが凄く好き。

「俺がしたいのは本場モンの翻訳じゃない!」

そう言って、日本のHIPHOPのひとつの形を作り上げたのが彼等だ。
アンチを気どったわけでもTHUGぶったわけでもない。
1stの「俺に言わせりゃ」なんて血液型だのちょっとしたヒガミだの
やらせてだのもういっそぐだぐだのサブジェクト満載。
だけど、作品の完成度は当時のシーンの中でも頭一つ出てた。

それからも彼等は隣の芝生にホールインワンだのなんだの唄いつつ
「決して譲れないぜこの美学何者にも媚びず己を磨く」
と最高のパンチラインを生み出してB-BOYたちをトリコにした。
アイドルが好きだったり格闘技大好きだったり今更IT革命だったり
自分の立ち位置を全く変えることなく好きにやって、そこに矛盾がない。
反体制唄うにも根拠があるから無理してるように見えないし
戦争嫌いだとか偉いやつらがどうだとか、言いたいことは
THUG気取りのお子様達と同じなのに、ライムスに共感できるのは
そこに『自分としての』根拠があるからってのと
『ここは日本だ』ってのを本人がわかってて、その上で『日本』に対して
伝えようとしているからだ。
だって、今の日本じゃ戦争すらリアルじゃないんだよ。
��それを唄ったのがライムスターだ。911エブリデイ筆頭にいのちのねだん
もマボロシのほしも)


『日本』でやる『HIPHOP』だからこそ『リアル』なんだ。
『アメリカ』でやってた『HIPHOP』を日本人がアメリカ気どってやったって
薄っぺらいに決まってる。


彼等が築いたHIPHOPのひとつの形が好きだ。
私はHIPHOPそのものが好きなわけではないらしい。
ライムスやRIP、メローやイーストエンド。
��Gの緩さや甘さが大好きだ。私にとってのリアルは彼等だ。


あ、こういうこと書いてるけど決してHIPHOPを馬鹿にしてるわけではなく
DISったりアンチ気どればかっこいい、リアルだって言う
カンチガイのハーコーかぶれが嫌いなだけです。
お前別に差別されてないし親に不自由なく育ててもらっただろう、と。
ギドラや雷の功績は物凄いし、彼等がいなきゃ今のシーンはないってのも
わかったうえで、FGの緩さが好きだといってます。
だから『彼等が築いたHIPHOPのひとつの形が好きだ』と書きました。



2005/09/04

B-BOYPARKに行ってきたよ

以下、ミクシの日記を転載したもの。ネットの片隅から矛盾を叫ぶ。
口が悪いのは一気に書いたから。
だけどできるだけ感情を抑えて書いたつもり。

すっげー楽しかった。
CHANNEL、BOY-KEN、UZI、TWIGY……
CDでしか聴いた事ない人たちいっぱい観られた。嬉しかった。
だけど大きな落とし穴。


運営がクソ


職業イベント屋としてはっきり言う。
タイムテーブルを全て消化できないイベントは、最悪。大失敗だ。
ライムス含めて出られなかった出演者が何組いたのか知らないけど、
今回のイベントは失敗。大失敗。 最低の終わりを迎えてます。
だって、イベントが成立してないもの。
タイムテーブル全部消化して初めてイベントは『終わり』だ。
特に代々木は時間規定が厳しい。20時半厳守。
そんなの毎年毎年やってるからわかってることだろうに。
どうしてこんなことになったのか。

推測1.『ブッキング多すぎた』→時間計算できない主催がクソ
推測2.『出演者が押し捲った』→時間計算できない主催がクソ

出演者は悪くない。悪いのは、責任を取るべきは主催。
消化しきれないくらいの出演者をブッキングしてたなら論外。
タイムテーブルなんて余裕持って組むのが常識で、余裕を持たせられるように
組むのが普通だ。それが運営サイドで頭を悩ませるべき部分だ。
例えば去年12月にあったBLOCKSのイベント。
HIPHOP系の出演者の中で唯一バンドセットを必要としたマボロシ。
出番が一発目だった。
これは、転換の時間を最小限にするための措置だったはずだ。
HIPHOPのライブは最低限ターンテーブルとマイクがあれば成立する。
普通のバンドのイベントよりも転換の時間が短く済む。
だけどマボロシはバンド編成。
じゃあどうするかっつったら最初か最後に入れればよい。
設営かバラシ、どちらかを時間内にやらなくて済む分転換が短縮される。
あのイベントも最終的には押しまくったけど、それでも
そういう計算ができる人たちが運営してた。
それから、RIJF。最終的に殆ど押してない。
押しても十分な転換の時間をとってるから挽回できている。

そういう計算や保険が運営の頭の中には常にあるもんなんだ。
それはすんげー当たり前で、最低限のことだと思う。
だからこそそれができなかった今回の運営は本当にだめだ。
そして、一番クソだと思ったのは。


タイムテーブル消化できない事を美談にしようとした


情熱に任せて熱いこと言って、客が納得した。
だからいい形でイベントは終わったように見えた。

馬鹿か。

あの説明で納得できたのか。
個人的な感情だけだったら『いいな、熱くて』って私も思った。
凄くいい空間だったんだ、今日の代々木は。ほんとに楽しかったんだ。
だけど。
出演中止を余儀なくされたアーティストの名前は公表しなかった。
タイムテーブルと出演者を公表してないってのは、こういうときのための
逃げ道なのか?

馬鹿。

公表しろよ。それで謝れよ。
情熱のままに熱っぽいこと言って言わせてごまかすな。
B-BOYPARKとして公表してなくとも、少なくともライムスに関しては
彼等の公式サイトやラジオで情報を流してた。
他の出演者はわからないけど、他にもそういう人はいただろう。
だとしたら、あの場では名前を公表するべきだった。
情報を公開する義務があっただろう。
だって、出演者はいろんなものを裂いて、いろんなものを得るために
あそこにいたんだから。
ステージに立つ為にあそこにいたんだから。

無料のイベントだからしょうがないかなー……
で済ませられる問題じゃないと思ったのは
最後の最後でステージにいた人が『仕事』と言う言葉を使ったから。

ライムスファンとしては、本気で残念だった。
だけど、もしライムスを観る事ができていたとしても、私は
今回のイベントは失敗だと思うって、そんな文章を日記に書いてるはずだ。
私の仕事はイベント屋だからステージの進行だってやるときゃやる。
時間通りに進まないのなんてデフォルトだけど、時間通りに進ませる為に
最大限の努力をする。そんなことは当たり前なのだ。
今回、できなかったことを情熱を盾に省みなそうで主催が怖い。
タダだからとか、そういうことを免罪符にすることは許されないと思う。


来年のB-BOYPARKは運営がまともであることを願う。
こんないいイベントそうそうないから。
楽しかったからこそクソだと言いたい。
とりあえず、ライムス以外に出演中止を余儀なくされた出演者を
公表して欲しいと切に思う。
てめえのケツはてめえで拭けと思うんだよ。
出演者の情熱に頼るんじゃない、と。



2005/08/15

風味堂@ひたちなか!

今年新しく作られたステージ、『サウンドオブフォレスト』
そこのこけらおとしが風味堂だった。

今回マボロシの為に参加を決めたRIJFで、
なんで初日まで4時起き日帰り強行軍で参加を決めたかというと、
そりゃもちろん初日に見たいバンドが山ほどいたからなのだが
引き金を引いた決定打は風味堂だった。
��実際は真心もなのだが結局観なかった為・汗)
もう大正解。
あの瞬間、あのステージを見ることができたおかげで
私の夏フェスは最高の幕開けを迎えそして、最高の気持ちのまま終わった。


ステージへ続く細い道を小走りで進んでいると、聞こえてきたのが
『もどかしさが奏でるブルース』だった。
跳ねるベースとドラム、そしてピアノ。
手を上に挙げて飛び跳ねながら逸る気持ちを抑えきれない。
小道を抜けて視界が開けた先に、そのステージがあって、彼等がいた。

グラスステージの何分の一だろう。その小さなステージには
笑顔の3人がいて、それを大喜びで見てる一部の客がいて、
様子を伺うように少し離れて見てる大勢の客がいた。
きっと、風味堂を観た事がない人ばかりだったんだろう。
だからこそ、彼等の引力を思い知った。

ライブが進むごとに、人が増えていく。
ライブが進むごとに、人が笑顔になっていく。
ライブが進むごとに、前列だけだった手拍子が後ろに伝わっていく。

��曲目の『ナキムシのうた』からは猛スピードで観客を掴んでいった。
キャッチーなサビを、皆で合唱する。
��番の時はファンの子達しか歌えなかったけれど、
��番になったら声が大きくなった。
最後の大サビはフォレストを包む大合唱になった。
鳥肌が立った。今、ここにいる人たち皆が彼等のライブを楽しいと
思っているんだと思った。
風味堂を観たのが初めてだという人が大多数だったはずの
サウンドオブフォレストで、あの瞬間彼等は間違いなく人気バンドだった。
遅れてきた人は皆『風味堂って人気だな』と思ったに違いない。
前列にしかいなかったファンの子達の『好きの波』が
風味堂の出したサウンドに乗ってサウンドオブフォレスト全体を包んだ。

最後の『ゆらゆら』でゆっくりと身体を揺らしてクールダウン。
たった6曲の短いステージの間に山ほどの笑顔を咲かせて
風味堂はステージを去って行った。
あちこちから『よかったね』という声が聞こえた。
彼等はこけらおとしには最高のバンドだった。
野外に映える跳ねた音は、沢山の人を惹きつける引力満ちてた。
初めて見たチッタのフリーライブから4ヶ月。
あのころから彼等はライブバンドだとここでも書いていたけれど
あのときよりもずっとずっと魅力的なライブをやるようになっていた。
来年は人気がでてレイクステージになるかな、なんて考えた。
だけど彼等のライブの根元にあるものはきっとどこのステージでも
ゆるぎないものであり、観客を笑顔にしてから帰るんだろう。



2005/08/07

マボロシ in ROCK IN JAPAN

マボロシを知らない人はもちろん知らない事実であり、
マボロシ目当てで今日という日を楽しみにしてきた人さえ忘れてる事。


彼等が未だアルバム1枚しか出していない新人であり、
ライブは結成してから今回で10回目であること。


あの場にいる誰もが彼等に圧倒され、意識を引き上げられ、
否応無しに熱に巻き込まれていた。
��月8日午後2時。真夏の、一番暑い時間に、
ひたちなかの最も暑いステージに彼等は現れた。
大きな気合入れの声が聞こえた。
すげえ、とそれだけで思ってしまった。
彼等はどれだけ今日のライブを楽しみにしていたんだろう。
クンゴさんのブログや大自然さんの日記、よしさんの日記を
こっそり読んでからずっと思っていたのだけれど。


まず、マボロシバンドの面々が登場。
さっき一度サウンドチェックに現れていた事もあって
ピリピリとした緊張感よりも、どこか楽しそうなリラックスした表情。
マボロシ公式BBSで知り合ったricoさんと一緒に
クンゴさん、大自然さん、よしさんの順に名前を呼んだ。
今までどのライブに行ってもメンバーの名前を呼ぶことはあまりない。
��ゴスペラーズのライブで客演で出てきた師匠を必死に呼んだり
同じくゴスペラーズのライブでサポDJのばりK~んを呼んだくらいか。
ゴスペラーズを呼べよ、私)
マボロシには、私のリミッターを外す何かがあるらしい。
ちなみに大ちゃんを呼ぶのが最後になったのは、
彼が一度奥へ引っ込んだから。
どうやら楽器を忘れたらしい。そういうところも大好きよ。

満を持してタケさん登場。
ギターを構えたところで大歓声が起き、そして坂間さん登場で
客席はすでに沸点に突入。
『泥棒』のイントロが奏でられたところで客席のエネルギーは爆発し
サビ(HOOKというべきか?)は泥棒の大合唱。
��ヶ月ぶりのマボロシサウンドは、変わらずに厚くて極太だと
一曲目だけですぐに安心した。
その後、名リフが唸って『THE ワルダクミ』。
歌詞に『ひたちなか』という単語を入れて、客を煽る。
モッシュ禁止という制約の中、全力で音を感じてる客を更に更に上へ。
ギターソロが青空に突き抜けていく様は壮観だった。
狭くて薄暗い箱の中でしか彼等を観ていないから、
こんな青空の下は似合わないなんて思っていたけれど。
タケさんは。タケさんのギターは。
本当に開放的というか突き抜けていくというか。
それはバタ犬の時から思っていたのだけれど、本当に野外に映える音なのだ。

次は、『マボロシのほし』
マボロシの楽曲の中で私が最も好きなもの、そして
��月のAXライブのあと、『夏フェス楽しみにしててね』と
サポメンさんからのメールの返事に書いてあった時から
ずっと、ずっとこの場所で聞くのを楽しみにしていた曲。
この曲を聴くたびに浮かんでくる青い空は、ここにあった。
今までのどのライブよりも派手なよしさんのパフォーマンス。
��人で顔を見合わせて笑顔を絶やさないまま
最高のグルーヴを放つクンゴさんと大ちゃん。
『あっちいなあ』って感じで苦笑しつつ気持ち良さそうな大自然さんに
どこまでも響いていきそうなタケさんのギター。
サビで客が一斉にタオルを振り回す。
坂間さんが嬉しそうににやっと笑う。
全員で『ピース』と叫んだ声が空に溶けていった。
地球の片隅で叫んだピースが地球に溶けていく。
どこか祈るような気持ちになって、曲が終わった。
阿呆みたいな話だが、泣いてた。多分、幸せで泣いてた。

��C陣を一人ずつ呼びいれて、『ブレーメン』
タワレコのライブでやったって聴いた時は
��MVを選択した自分を恨んだものだが、ここで聴けて本望。
こうして並ぶと改めて全くタイプの違う4人だなあと。
心底楽しそうなCHANNELに、貫禄のK.I.Nさん。
いつもいっぱいいっぱいな感じのCUEZEROに、最強の坂間さん。
この陽気なパーティーチューンで客はますます笑顔になり、上がっていく。
カズーの音は野外に気持ちいいんだ、また。

CUEZEROだけステージに残って、『マジでハンパない!』コール。
やっぱり。やっぱりKREVAが来てくれた。
この人はもう、どれだけ坂間さんが好きなんだかわからない。
どれだけタケさんが好きなんだかわからない(ラップまでさせるし!)
一番身近なマボロシファンなんだと思う。ファン代表。
KREVAがステージに上がると、坂間さんの目が鋭くなる気がする。
カワイイ後輩であり、体等なライバルなのだろうか。
『ファンキーグラマラスPart1』は、フロウのぶつかり合いに
楽器の音が乗るという感じで、完全に声が際立っていた。
KREVAのトラックのマボロシアレンジ、凄く気持ちいい。
KREVAが大事にしてるビートが全く壊れてない。

『おせちもいいけどカレーもね!』の8月5日の
ライムスターのステージでの師匠の言葉から延々と続いていたカレーネタ。
『次もカレーです』だの『お前ら何食いたい?』『カレー!』だの
某カレーミュージアムと仕事してる自分にとっては
物凄く耳の痛いMC連発だったが、ここにきて漸く『冷やし中華』
AXのアンコールだった『HARDCORE HIPHOP STAR』
聴けば聴くほどはまるこの曲は、ライブの終わりをイメージさせる。
目の前で歌う坂間さんや、泣きのギターのタケさんの向こうに
制作過程やライブリハのワンシーンが垣間見える気がした。
ゆったりと身体を揺らしながら心臓がどくんと痛む。
今、ここにいることがどれほど貴重な事か。
この瞬間を自分がどれだけ楽しみにしてたのか。
嫌というほど思い出す。
何一つ見逃しちゃいけない。何一つ忘れたくない。
意識がステージに集中する。
大自然さんのスクラッチ、クンゴさんと大ちゃんの呼吸。
よしさんのヘッドバンキングにタケさんのギタープレイ。
そして、坂間さんの声。
この曲の間だけはニュートラルにステージを観たいと思った。
次に来るだろうあの曲はきっと暴れて笑って終わってしまうから。

そしてラストの曲。
私にとって、マボロシはこれが始まりだった(そもそもデビュー曲だしな)
『Slow down!』モッシュ禁止だけど止まらない。
それでもあの場にいる皆はギリギリで理性を持っていた。
AXよりも全然余裕がある。できるだけ上に、上に皆が飛んでた。
『ここでくたばってもいいと思ってる』と坂間さんが何度も口にしていた。
事実、きつそうだった。
倒れちゃうんじゃないだろうかってくらいきつそうだった。
だけど、客の反応に坂間さんは満足気に笑い、更に私たちを煽った。
タケさんのギターが沸点を迎えたように唸った。
皆、機材大丈夫なのかってくらい暑い暑い中で
マボロシバンドはそれ以上の熱をステージから放っていた。
少しもたゆむことなく、ぴんと張り詰めたまま。
この集中力と熱がライブの最後まで持つのは凄いとあとで気付いた。


全てを出し切ったマボロシの10回目のライブは幕を下ろし、
レイクステージに涼しい風が吹いた。
スタンディングゾーンから戻る客の誰もが笑顔で、どこか呆けたような感じで。
あの巨大な熱のカタマリはひたちなかの青空に舞い上がって消えた。


これが、10回目のライブなのか。
それぞれにキャリアはあるとしても。
これが結成10回目のライブなのか。

パズルみたいに一人一人がきっちりはまってる。
超ベテランバンドみたいな息の合い方してるのに、
やってるメンバーはとても新鮮で楽しそうで。
こんな強い新人ライブバンドを私は知らない。
マボロシ2人だけじゃなく、それを支えるバンドの4人が凄く強い。
皆それぞれ自分のバンドやグループ持ってやってるとは思えない。
マボロシのために存在しているような、そういう太さがあると思った。
サポメンとの出会い含めて全てが運命で。
��人揃ってこそのケミストリーが『マボロシ』なんだと改めて思った。


2005/07/07

B'zLIVE-GYM2005

七夕の日の幕張メッセでのライブに行ってきました。

初めて『ライブ』を観たのは、14歳の時。
クラスメートの男の子に借りた『LIVE RIPPER』という93年の渚園のライブのビデオだった。
それまで音楽に全く興味が無かった私が、そのライブビデオでB'zを知って。
そして中学を卒業した年の春休みに横浜アリーナのライブに行った。

それから9年間。ずっとずっとB'zのライブに行き続けている。
中学や高校の頃に比べたらB'z以外に好きなアーティストも増えたし、ライブにも行きまくってるし。
B'zは好きだけど昔ほど熱いわけじゃなくて。
だけど、絶対にライブは行く。行きたい。


彼等のライブは圧倒的に凄いのだ。
曲や声は主観というものがあるから人それぞれ好みもあるだろうが
客観的に判断できる『スキル』の部分だけならば日本のトップレベルだ。
彼等2人だけじゃなく、PAも素晴らしい。
どんな会場でも(野外どころか音響最悪といわれる東京ドームでさえも)
彼等の声と音がきちんと響く。
ただ、それだけのこと。PAワークと本人のスキル。
それが良いだけでライブのクオリティは段違いに上がる。
そして彼等は徹底的なプロ意識を持って自己管理しているので調子の波が限りなく小さい。
長く、多い本数のツアーを毎年やっているのに波が少ない。


そんな基礎の基礎のレベルがめちゃくちゃ高い彼等のライブは
何もかもが凄い。ボキャブラリーが貧困すぎてアレだけど、凄い。
ひとつの音の存在感がハンパじゃない。
今回のライブはセンターサークルで装飾も演出も皆無で、
小さなライブハウスのようにただただ演奏するだけ。
しかも口下手ゆえにMCも殆ど入らない。
正味2時間のライブなのだが終わったあとに物足りなさを感じない。
ゴスペラーズの3時間ライブに慣れているはずなのに、だ。
冷静に見ることなんてどんな席にいてもこの9年間できなかった。
気付けば彼等の大きな熱に飲み込まれている。
目が、耳が彼らだけを捉えて離さない。
物凄く集中してしまうのだ。

ただ、そこにいて唄うだけで物凄い握力でもって人を掴む。
『圧倒的』というのはまさにこういうことなのだと思った。
アッパー系の曲でも、バラードでも。
客の目と耳は常に彼らだけに向けられていて、ほかに何も感じさせない。
その空間を構成するもの全てを支配している。
彼等は何もしていない。HIPHOPのライブほど客を煽ったりもしないし
面白いMCや派手な演出で気を引くこともしない。
ただ、唄うだけで。奏でるだけで。
全部掴んじゃうくらい強い握力。
曲の好みは主観だから、アンチB'zは山ほどいるだろうが
このスキルというか強さは誰もが認めていいものだと思うんだよ。
圧倒的な存在感と実力。
彼等が十何年もトップでい続けてるのは本当に実力なんだと思った。
ライブを支配するタフさと、実力。


今回のライブの最前列、本当に奇蹟だと思ったのね。
目の前でギターの指使いとか、筋肉の動きとか(マニアック)
そういうのを確かめながら彼等のライブが観れるっていうのは奇蹟だなと。
普段大箱でしかやらないレベルの人たちだから
彼等が生身の人間でちゃんとここに存在してて生きてるって
そういうのが実感できたのも凄くよかったんだと思う。



2005/06/24

この地球を包む

けしてやまない歌に GOOD MORNING!



ってことで、Jackson Vibeが好きだ。
あったかい声と素直なサウンド、真っ直ぐな歌詞が好きだ。

初めて聴いたのはスペシャで流れまくってた『セピア』。
Vo.のグローバーが、なんとなくスネイルランプのアキラさんに似てると
思ったのが一番最初の印象。

近所のGEOが無駄に品揃え良くなって来たので
��なんでマッカチンのアルバムがあるんだ。メローは1枚もないのに)
何となく借りて聴いてみた。
音の感じはなんとなく民生を思い出すなあ、という曲が幾つかあるのだが
全然民生とは違う。当たり前だけれど。

民生はゆるくて渋くて熱い。キャリアがあるゆえの達観と、
尚冷める事無い情熱が混在して、化学反応を起こしている。
だからどんなかっこでも一人アコギでもかっこよくて渋くてゆるい。
一方、Jackson Vibeはあたたかい。ただただ、あたたかい。
諦観も、達観も、絶望もそこには無い。
過剰な期待も絶望も無い。
ただ、日常がそこにあって。彼等は音楽を愛していて。
絶望よりは希望の方がいいからと、そう唄っているような感じだ。
死を唄った曲でさえ、あたたかい。ただ、あたたかい。
絶望するわけでもなく、必死に希望にしがみつくわけでもない。
何か、超越しているような歌詞だなあと思ったのだが
それはけして特殊なわけではなく、
人が本来持っている強さなのだと気付いた。

彼等はこの世界を生きている。
とてもフラットに、一個の人間として。
心の奥底からわきあがる黒い塊を搾り出すようには唄わない。
何かを悟っているようなフリもしない。
例えばJAPANを読んでいて、私が苦手だなあと思うバンドの殆どは
今のシーンだのなんだのについて不満を口にしたり
ライブでどこかのバンドの悪口を言ったり
自分が体験した絶望がいかに特別なものだったかを語ったり
オナニーの最果てに音楽があるような人たちだったりするけれど彼等は違う。
音楽が特別なものだと思っていないんだと思う。
好きで、奏でるもの。好きだから、生まれるもの。
日常を生きているからこそ生まれ出るものがちゃんとほんものであることを
彼等は知っていて、それをとても素直に放つから。
だからどんな曲でもあたたかい。

特別個性があるわけじゃない。
突出した何かを持ってるわけでもないかもしれない。
だけど、グローバーの声はとてもあたたかくて厚い。
生きてる事が、音楽をやっていることが、当たり前だからこそ
『普遍的な』音を。本来の意味でのポップを、
彼等は持っているんだと思う。



2005/05/29

ゴスペラーズ沖縄ライブのレポ

『その先が見たい』なんて奇麗事を私は武道館ライブの後に書いた。
枠が決まってて、そこをきちんと満たすライブじゃ物足りなかったから。

武道館ライブを観るまでの数ヶ月、私が観たライブは思えば総じてとんでもないライブだった。
BLOCKSでのライムスター、マボロシ、HMVでマボロシ。
JAPANCIRCUITでマボロシ、ハナレグミ。スカパラワンマン、及川光博。
マボロシ×3は観すぎかもしれないけど(笑
とにかくどれもこれもすんげーライブだった。
『LIVE』なのだ。その瞬間その場に居合わせないと得られないものがそこに存在してた。
だからこそ、高レベルだけどどこか予定調和なゴスペラーズのライブが
物足りなくなってしまったんだと思う。
まあ、ジャンルが違うとかそういうのも考慮すべきなんだろうけど
ハナレグミなんてギター一本弾き語りだったし、
ゴスペラーズが不利な条件はなんもないと思う。比較するとしたらね。


沖縄、凄く楽しみだった。
ゴスペラーズ好きだから、凄く楽しみだった。
予定調和のライブは物足りないと思う一方で
物足りないと思えるほどレベルの高いライブをしているのは事実だから。
だから、普通に楽しいライブなんだよ。誰もが楽しいと思うライブなんだよ。
そして沖縄1日目。
思ったとおり、思った以上にいいライブだった。
客がゴスペラーズを大好きで、ゴスペラーズはライブが大好きで。
ほんとにあったかいライブだった。
正直、これで十分だと思ったくらいだった。
それこそ千秋楽行けなくてもってくらい楽しかった。
で、千秋楽。一番最後の最後のライブ。


村上てっちゃんのあの呆然とした顔を1ヶ月以上たった今でも忘れられない。


『カレンダー』→『ウルフ』の流れの時だった。
観客の歌声に圧倒されて一瞬呆然としたんだな。
そしてそのあとの参ったような死ぬほど嬉しそうな笑顔。
あの日、会場にいた客は本当にゴスペラーズが好きで、ライブが楽しくて物凄く純粋で凶暴だった。
あんな大きな歌声を聴いたことがない。
イントロが流れるたびにうわあって、飛び跳ねて喜んで。
そして私はその後のことをあまり覚えていない。

客がゴスペラーズの持つ『枠』を壊した瞬間が『ウルフ』だった。
千秋楽という事もあってメンバーは最初から結構飛ばしてたけれど
多分、メンバーも予想外に引っ張られていったと思う。
ペースを狂わされるのはプロとしては失格かもしれないけれど
彼等は客に引っ張られて物凄いライブをやってのけたんじゃないだろうか。
あの会場との一体感と熱は、自分が今まで行ったライブの中でも1番か2番だと思う。
��ちなみに今でも本当に凄かったと覚えているのは6年前、1999年の
B'zのツアーファイナル@横浜国際@大雨のBrotherhoodとCalling)

客を引っ張る、巻き込む、飲み込むライブはここ最近よく観てた。
ハナレグミ、salyu、ライムス、マボロシ、スカパラ。
だけど、客と一緒に上に上がるライブってのはなかった。
それはプロとしてはどうなのって話かもしれない。
客も計算のうちに入れるべきなのかもしれない。
だけど、それじゃ物足りないところまでゴスペラーズはきてた。
沖縄のライブはひとつの答えであり、結果であったと思う。
ああいう瞬間に居合わせたいから私はライブに行くんだと再認識した。
奇蹟みたいな夜だった。

2005/05/16

やさしいライオン

中村一義改め100S。

私の中で中村一義は『金字塔』で止まってる(=その後の作品聴いてない)
わけだが、バンドになったってので100Sの『OZ』を聴いてみた。
ちなみに、私が『金字塔』聴いたのは発売当時だったので
幼かった私には彼の世界は難解すぎた。

『金字塔』の印象ががらがら崩れた。恐ろしくよかった。
これはほんとにこのメンバーだからこそのケミストリーだなあと。

中村一義ってのは、自分の中で確固たる理想の世界ってのがあって
それを一人で、誰も介在させずに築いているというイメージがあって。
だから、彼がバンドを組むってことが物凄く意外だったんだけど
組んだら組んだでワンマンバンドかなあと思って聴いた。
そしたら、本当に『バンド』でまずそれに面食らった。
明らかに池ちゃん(池田@バタ犬@アフロ)の影響受けてる曲とかあるし
メンバーが誰一人埋もれてないし、
中村一義が突出しきってるわけでもない。

構成が複雑怪奇だったり歌詞が聞き取れない声だったり
私が知ってる中村君らしさは相変わらずだとも思ったけど、
彼は彼だけの世界を作るのをやめて、
彼を理解してくれる人たちを理解して、皆で世界を創るようになったとそんな風に思った。
何があったのかは知るよしも無いが、彼に新しい風が吹いて
そしてそれは凄くよい変化だったのではないかと。


んで、一番好きなのがこのエントリのタイトルの『やさしいライオン』。
泣けて泣けてしょうがない。
キャラが違うけど、これはもうどうしようもなく泣けるのだ。

「もういないあなたを明日へと送るから。」
「逢いたいならば夜空またいで、逢う場所はもう、ここではない。」
「あなたは、ただ、心に居て」
「逢いたいならば声嗄らして、あった事、唄えばいい」

『逢いたい』と言える強さと『逢えない』ことを受け入れるやさしさ。
相反した切なさがたまらない。
この人の世界はこんなに優しくて深くて痛かったのかと。

最初の方に書いたとおり、彼は自分の理想の世界を構築する事が全てで
それはすなわち彼は彼の世界に独り閉じこもろうとしてるんだと。
そういうイメージがあったんだけど、このアルバムはもっと大きな世界を唄ってて、それは死とか絶望とか
そういうものが全てにおいてついてまわってるような曲が
とても多いんだけど、その世界にも光を見つける術を彼が知ったような、そんな風に思った。
切ない曲ばかりだけど、それはどれも決して悲観でも諦観でもなく
ただ、あるものを受け入れる強さと潔さ。
それから、優しさと生命力、というか熱を感じた。



2005/04/26

ゴスペラズのライブについて

先日の私のエントリにメールやコメントで感想をくださった皆様に
心からのお礼を申し上げます。物凄く嬉しかったです。


頂いたメールの多くは、『楽しかったけどなんとなく物足りないと思った』
という感想を抱いていた方からで
その方たちが思ってたなんとなくの物足りなさの一部を
きれいにまとめようとしていると私が表現したのかなあと思ってます。


ライブに求めるものは、一人一人違う。
だから自分が感じた物足りなさと言うのは、たまたまそのアーティストの
目指す方向性と自分の観たいものが合致しなかっただけだと。
ただ、それだけであると。
それだったらいいと思うんだけど。
ゴスペラーズのライブに関しては、本人の目指すものと
彼等の周りの人間の目指すものが違うような気がして
それが物凄く観てて苦しいと言うか、窮屈な印象を受けた。

彼等のライブは楽しい。とてもレベルが高い。
それはまごう事なき事実であり、だからこそ今回のツアーは
初めて彼等のライブに行った人が皆楽しかったと言っている。
そういう感想を様々なサイトで見かけた。
彼等はそれだけのクオリティのライブをやっているわけで
私自身だって彼等のライブを凄く楽しんでる。

だけど。だからこそ。
彼等のライブのレベルの高さを目の当たりにしてるからこそ
こんなもんじゃないだろう、という想いが生まれる。
濃い曲をやれとか、そういうのは自分の個人的嗜好の問題だから
それはおいておいて。
単純に、本人たちはこのレベルで。
こういう風にきれいにまとまりきってて、満足なのだろうか。
計算されて、洗練されたステージはとても見事だ。
高いレベルでステージをこなしてると思う。
だけど、そこまでは客の期待の範疇だ。
ホリエモンが言うなら『想定の範囲内』なんだ。

「ゴスペラーズって、聴いたとおりいいライブをするね。」
「ウワサどおり、凄く楽しかった。」

そういう感想ばかりになってないか?
自分の思ったとおりの楽しさ。
期待通り、100%の楽しさ。満足感。
それを確実に与える力を彼等が持ってるとして。
だけど、いつライブに行ってもそれしか思わないのはどうなのかな。


マボロシのクソ長いライブレポの中に、
『マボロシのライブは、毎回毎回その瞬間に居合わせないと得られない
ものが必ずあるから何度でも行きたい』
というようなことを書いた。
自分達のやりたい音楽を、やりたいようにやってる彼等のステージには
彼等が作った秩序のみが存在している。
スカパラのライブも、圧倒的な力が存在してた。
自分達がそこに立っていることに絶対的な自信があって
ひとつも躊躇いがないから。
一つ一つのステージに反省点はあったとしても
自分が立つことに不満も不安もなく、ただ、本当に己の足だけで立ってる。
そんな自信と確信に満ち溢れてる男が10人いるので
エネルギーとしてはそりゃもう凄まじい。
ミッチーだって、スキップカウズだって、自分を貫いてる。
だから、ライブは全力で楽しい。


ライブとは、本来そうあるべきなのだ。
音楽やってる人間が、完全に解放される場所じゃなきゃいけないのだ。
武器は自分しかないんだから、確信と自信がなきゃ成立しないのだ。
そこに、誰かの枠なんか存在しちゃいけない。
自分達で音楽を作ってるゴスペラーズなら、余計にそうだと思うんだ。
自分自身を曝け出す場所であるステージで、どうしてゴスペラーズは
武装してるんだろう。


期待通りの楽しいライブはもういい。
模範解答80点のライブももういい。
彼等が己の秩序だけで作り上げたステージが観たい。
自分達の好きな曲を好きなように唄えばいい。
それをできるだけの実力はあるんだから。
予想を裏切るようなことをしてみて欲しい。
解き放たれた彼等の引力がどんなものなのかが知りたい。


今のライブを否定するわけじゃなく、ただ、その先が観たいんだと言うのが
私が彼らに思ってることなんだと思います。
そのための枠を取っ払うには中山と小池がいらないんじゃないかとね。

2005/04/25

ゴスペラーズのライブレポなのに

彼等のプロデューサーの中山(最早呼び捨て)に喧嘩売ってる文章になった

書けば書くほど喧嘩売る内容になっていった。
別に辛口なことを書いてるつもりでも
『辛口なこと書けるコアなファンなアテクシ』なつもりでもない。
毒吐けばコアなファンだとカンチガイしてる輩が多すぎるので
一緒にされると結構心外だ。
ブサイクマッチョだと毒は吐くが、『永遠に』は大好きだ。
あのベタベタ感にやられてるんだ。名曲だよ。
ゴスペラズは昔から知ってるが、好きになったのはここ数年だ。
それまではシングルしか知らなかった。
ライブだって去年のツアーが初体験だった。あ、昔HMVインストアは
行ったのかな。殆ど覚えてないけど。
っつーことで、コアでも何でもない、ただ好きなだけの私のレポ行きます。
レポッつーよりコラムだな。



ゴスペラーズのライブはクオリティが高い。
業界でも評判がよい。楽しい。面白い。

その通りだ。ゴスペラズのライブは凄く楽しい。
��0年のキャリアの賜物であり、プロだ。
レベルだって高いと思う。歌の上手さは別として、
ナマの良さを凝縮したステージで客を楽しませることに長けている。

そして今回も予想通り素晴らしくよかった。
��0年間やり続けてきたことの集大成と言うわけでもないんだろうけど
��0年かけて上ってきた坂の、今の時点で一番高いところから
会場の客を全部がっちり掴んで離さない。
本当にいいライブだった。


なのになんでだろう。
このライブをよかったと思う一方で、違うだろうと言う想いが拭えない。
レベルが高いライブなのだ。物凄く。
去年のツアーは6回も観に行ってしまったが、平均点も高かった。
神奈川県民ホールのやる気のないMCはむかついたが
滋賀も沖縄も横須賀も東京もどこもよかった。
テンションに若干ムラがあるのは許容範囲として、
平均点がとても高いライブだった。
今回もそう。喉の調子が悪くても何でも、彼等はライブの平均点が高い。
だけど、例えるならば『模範解答で80点』と言う感じなのだ。

誰かが求めてる回答を求められたとおりに紡いだ感じ。
キャリアに裏づけされた自身を彼等は持ってて、
ステージングは堂々としてるけど。そこにはプロ意識がはっきり出てるけど
だけど、どこかしら彼等以外の力が存在している気がするのだ。

「スタッフのおかげでこのライブができました。」

とは違う。なんか、物凄く奇妙な圧力。
凄く、圧迫感があるのだ。鬱屈してる感じなのだ。
ライブ全部が、そして、ゴスペラーズ自身が。


��Cでヤスオカユタカが言ってた『ライブが一番楽しい』は嘘じゃない。
絶対に嘘じゃないけど、このライブじゃないだろうと思った。
明らかに、彼等には『枠』があつらわれている。
それはライブじゃなくて最近のシングルを聴くたびに思うものだったが
今回のライブで、ライブにも『枠』があることに気付いた。
その枠を作ってるのが、プロデューサーの中山だったり演出の小池だったり
してるんだろうと思う。

キューンソニーに喧嘩売るが、私は中山が嫌いだ。

『タイトルは3文字で、バラードで。』
なんて支持を出すアホがどこにいるのかと思ったらここにいる。
『永遠に』のブレイクを引っ張り続けて『ミモザ』まで来てる。
��0年代トレンディドラマから抜け出せない古いセンスと
彼等の才能を信じきれない浅はかさと
彼女自身がマニュアルに囚われてくだらないプロデューサーに
成り下がっている。マジ、どうしようもねえと思う。

彼女の固定観念は素晴らしく凝り固まっていて、
ゴスペラーズという器の計り知れないとんでもないバケモノに対してでも
その小さな枠の中に無理やり当てはめようとする。
そして、そこからはみ出るのを許さない。

そんな風に端から見えるのだ。
シングルとアルバムの曲のギャップだけでも。あのライブだけでも。
アルバム『Dressed up to the Nines』や『Soul Serenade』を聴けば
一般の人の彼等のイメージは変わるだろう。
彼等は、普遍的なラブソングだけを唄う連中じゃない。
なんせ全員三十路越えだ。ドロドロに濃い歌だってガンガン唄う。
むしろ、その濃さが彼等の真骨頂だとも思う。

だけど、中山の作る枠の中にその『濃さ』は介在しない。
��ステで言われたような『ゴスペラーズ、逆切れ』で
好き勝手作って生まれた濃い楽曲や、あのドロドロしたものは
中山の『ゴスペラーズ』には存在しない。
洗練されたものだけをよしとする、カンチガイトレンディドラマ世代の女。
それが中山なんだと私は認識した。

ゴスペラーズは、ライブ中もがいてるようにも思えた。
枠の中からどうしてもはみ出せなくて、苦しんでる感じがした。
その中の必死の抵抗が『夢の外』や『FIVE KEYS』であり、
『FIVE KEYS』をライブの定番曲にしたのはその抵抗が身を結んだ証なんだと思う。

ゴスペラーズの魅力は、洗練された奇麗事の愛の歌じゃない。
泥臭い、ナマナマしい熱さだと思う。
長いことブレイクせずに業界内での評判は高かった。

ブレイク前からライブには定評があった。
それこそが彼等の武器なのに、売れてしまったせいで周りの圧力で
その武器を堂々と振り回すことができなくなってしまった。


前のツアーの『Sweet』に鳥肌が立ったりとか
『ポーカーフェイス』で狂うくらい熱くなったとか。
そういうのは決して自分の好みの曲だったからだけじゃないと思う。
そもそも『Sweet』はライブで聴くまでそこまで好きじゃなかったし。
あの押し付けられた枠の中でさえ、ああやって本当の自分達の片鱗を見せることができるんだから。
彼等はもっと無茶をするべきだ。
本当に彼等がやりたいライブを好き勝手に作っていいはずだ。
それを観ないことにはゴスペラーズのライブを評価なんてできない。

��0年たった今だからこそ、自分達の好きなようにやったってちゃんとやりきる実力があるだろう。
キャリアに裏打ちされた自信の居場所がなくて、もがいてる彼等を
どうしても勿体無く思ってしまう。
そんなライブだった。


つまり、ゴスペラーズはキューンを離れろと。
いや、中山がいなくなればいいだけの話なんだけど。

以上。ネットの片隅でソニーに喧嘩を売ってみました。



2005/03/20

JAPAN CIRCUIT Vol.22

出演は bonobos、Salyu、ハナレグミ、そしてマボロシ。
以下ライブレポ。長いです。

900番台だというのに思ったより前の方、ステージ向かって左側ゲット。
左のスピーカーに程近いので音が偏って聴こえるであろうと予測しつつ
開演前に流れっぱなしになってるSEをひたすら聴く。

『MAGICLOVE』のイントロが流れた瞬間に「あっ!」と声を出して
怪しまれる。その直後サビに入った時に同じく声を上げた人がいて
なんとなく仲間意識。
そして『MAGICLOVE』によりなんとなく切ない気持ちになる。

��キノンの兵庫さんが登場、本日の出演順発表。そして開演。

トップバッターは大阪からやってきたbonobos。
ラテン系でいいのかな。ゆったりめのBPMで明るい音。
左のスピーカー側にいるからか、少しベースが目立つ。
Voの蔡の飄々としたトークに笑いつつ、気持ちよく身体を揺らす。
トップだったことと、やはり東京でのライブ本数が絶対的に少ないこと
のせいだろうか。
どうしても『アウェー』の想いが強かったようで、若干固さが見えた。
次に東京来る時はもっと力抜いてよりbonobosらしいステージが観たい。

次はSalyuちゃん。
大きな紅い花を頭につけて、白いふわふわのワンピース。
それだけでもう可愛い(←だいすき
登場時はにこにことステージの右で左でぺこんとおじぎしたりして
ほんわかムードが漂っていたのに、彼女が一声あげた瞬間に
空気が変わった。
会場の客が飲まれた瞬間だったと思う。
Salyuの声は他の誰とも違う。
その声は、大気を震わせる。空間を包み込む。
彼女の声はその場の空気そのものになる。
歌が終わったあとの彼女はどこにでもいる普通の女の子で、
にこにこと笑って少し話をする。
次の曲を間違えたときの照れ笑いなんて、本当に普通なのに
歌声を発した瞬間に彼女はとても透徹した存在となって
その声がこの空間の空気そのものになっていく。
凄い、としかいいようがない。
ちなみにサポメンには小林武史さんから北田マキさんまで
笑っちゃうくらいに豪華でした。

そして、ハナレグミ。
箱ティッシュを持って『花粉が凄い』と言いながら登場。
ゆるい、ゆるすぎる。
オールスタンディングのライブハウスという、明らかに
弾き語り宅録という現在の自分のフィールド外のところにいるのに
登場して座っただけであっというまにAXを自分の空間にしてしまった。
一曲目は『ハンキーパンキー』
この曲で完全にマボロシファンごとハナレグミを聴かせる空間に
持っていったと思う。
そしてくるりの名曲『男の子女の子』
小さなネタで笑わせても、すぐに自分の方に引き戻してしまうその引力。
曲の合間のトークもゆるゆるで、今日はマボロシで踊って行ってねなんて
ブレーメンの一節唄ってしまうほど。
『ボクモードキミモード』をほんとは踊る曲なんだよと言って
ゆるゆるの弾き語りアレンジにしてるくせに客を躍らせる。
同じく箱ティッシュ持参の今野英明さん(ロッキングタイム)を招いて
��曲(多分『ありふれた言葉』ともう一曲)やったあとに
ラストは『さよならCOLOR』
これは反則だろう。ここまでサービスしちゃっていいのかと思う。
バタ犬の名曲のセルフカバー。
案の定泣かせていただいた。あざとくて悔しいが
退場時までやっぱりゆるゆるだったのでもうこの空間自体が
彼に支配されていたんだと思い知る。脱帽。

客が前に押しかけて大変なことになりつつもステージの転換は進む。
人のスキマスキマに入らされてなんて隙間産業(誤用)などと
困り果てつつもステージに彼等が現れた。


マボロシのライブはこれで3度目。
アルバム一枚だけってくらい持ち玉少ないんだから
セットリストなんて毎回似たようなものだろうと予想はつく。
…にも関わらず毎回毎回こんだけわくわくしてしまうのは
坂間さんとタケさんの技量だ。
今回のライブもなんかある。絶対になんかある。
セットリストが同じだろーがなんだろーが
その瞬間にその場にいないと得ることができないものを
毎回必ず持って来るのが彼らだと思う。


マボロシバンドのメンバー登場後、満を辞してタケさん登場。
『泥棒』のイントロが流れて坂間さん登場。
マイクスタンドはもう使わないと決めたのだろうか(笑
この時点で早くも客席は沸点。
「泥棒!」を皆でコールしまくって、『THEワルダクミ』突入。
この2曲だけでタケさんのリフのかっこよさに満腹気分。
��曲しかやってないのに一気に観客はあがってる。
あとはもうマボロシのライブを全力で楽しむしかなくなる。
ハナレグミのゆるい空気は完全に払拭され、
この空間を彼等が完全に掌握している。
そして次の曲は個人的に『マボロシサウンドの真骨頂』だと思っている
『マボロシのほし』
モータウンサウンドと呼ばれるような音に坂間さんらしいラップが乗る。
ギターとラップが両方唄うサウンドがマボロシの目指してる
サウンドだとインタビューで二人が言っていたが
この曲は今のマボロシの到達点だと思う。
それだけ完成されたこの曲はライブでもやっぱり映える。
平和を唄っているはずなのにこの歌は紛れもないラブソングで
拳突き上げながら、タオル振り回しながら、サビを一緒に唄いながら
ささやかな、普通の人の普通の願いが胸に響く。
ギターのサウンドも相変わらず開放的なのに、歪みのあまり少ないその音が
なんとなく泣いてるようにも聴こえて、まさに『ギターが唄っている』
たった3曲でこの音色の幅。タケさんを改めて凄いと思う間もなく
ドラムが、MPCが、ビートを刻んで坂間さんが煽る。
「おい。すげーキテんぞ」「マジで半端ない!」
観客はその煽りに喜んでついていく。
「いや、来てるのは一人なんだけど」
と、笑いを交えて
「おい。ゲストキテんぞ。」
と言い直して登場したのは御馴染みKREVA。
今までマボロシがやったライブ9回のうち、8回に登場。
最早メンバーですよと突っ込みを入れつつ
『ファンキーグラマラスPart1』
相変わらず互いを刺激しあって高みに持っていくような掛け合い。
KREVAの『音色』を一節だけ歌って大サービス。
このときのギターアレンジが最高だと思った。
『音色』タケさんリミックス聴いてみたい。
そしてその流れでセッションしようという話になって即興。
クリスタルケイとの曲である『Baby Cop』を坂間さん、
KREVAは…すみませんわかりませんでした(土下座
そしてそして、『廻し蹴り』、『ファンキーグラマラスPart2』
モッシュも凄くてアゲアゲの空気を断ち切ってKREVA退場。
KREVAの登場に盛り上がりまくった客を、KREVAの退場でも下げさせない。
クールダウンと引き、は違うんだよと身を持って教えてくれる。
「福岡スペシャルだったんだよー」と言いながら
『ネタになってウタになってNOW ON SALE』
アレンジが施されていて、薄暗い小さなバーでおっさんが歌うような
渋めブルースサウンドから、かなり突き抜けて明るい音になってる。
それでもブルースの要素が全く消えてないのがタケさんの引き出しの多さ。
幻の3番の歌詞は聞き取りきれなかったが、30代とカンチューハイで
韻を踏む辺り、まったくもって『らしい』。
ラストは『SLOW DOWN!』
JAPAN CIRCUITオーラスを飾るにふさわしく、観客もメンバーも
残ってるエネルギーを爆発させるかのように盛り上がる。
途中に挟んだメンバー紹介は今までのライブより若干長めだったが
そんなものはブレイクにもならず、観客の熱は上がりっぱなしだった。
そして完全燃焼、大団円、と思いきや観客席から沸くアンコール。
「持ち歌ないんだよ!」と言いながらもう一度登場してやってくれたのは
『HARDCORE HIPHOP STAR』
この曲ほどラストにふさわしい曲はないなあ、と今日改めて思った。
爆発的な攻撃力があるわけでも、際立ってトリッキーな何かが
あるわけでもない。
ただ、この曲がAX中に霧散してた観客の熱を、ステージに収束させ、
そして改めてマボロシのライブに観客を取り込んだ。
派手な曲で盛り上がって観客が飛び跳ねたからって
ライブは成功じゃない。
その空間を自分達のものにするかどうかだと思う。

マボロシはそれを当然とばかりにやってのけた。
まんまHIPHOPからモータウンサウンドまで、
とっ散らかって振り幅でかすぎの音楽を
『マボロシの音楽』だと堂々と放って、空間を自分達のものにした。
掌握する力が彼らにあった。全てを飲み込むほどの引力があった。


今回のライブはSalyuにもその片鱗が見えたし、
ハナレグミも堂々としたものだった。圧巻だった。
思えば凄いメンツだったなあと感動することしきり。
そしてはじめは真ん中より少し前にいたはずが
押されて突き飛ばされてスキマスキマの隙間産業で最後の最後で
��列目という凄い場所にいた自分に乾杯。