2005/09/20

Jackson vibe@RIJF

サイトにアップしたものをブログにも。1ヵ月半経ってようやく書き上がったレポなんざ

鮮度もくそもあったもんじゃないな。魚屋じゃなくて良かった。



『マボロシ』目当てに取ったRIJFのチケット。
せっかくだから出演者沢山予習して行こうと近所のGEOで
幾つかレンタルした中に、彼等の作品があった。

その後、坂道を転げ落ちるように彼等にはまった私は
��IJFがますます楽しみになった。
そして、8月7日の11:50。
真夏の太陽の下で焦がされながらステージを見つめていると
聴こえてきたのは『I Want You Back』。
『Jackson 5』の最も有名なナンバーじゃないか。思わず笑ってしまう。
客席で手拍子が始まり、サビの辺りでメンバー登場。
一曲目『Hey!』は正直意外だった。
イベントライブの定石と言えばヒット曲、盛り上がる曲満載の
初心者向けセットリストだと思うのだが、彼等は違った。
『Hey!』の意外さに驚いたが、その後『Mr.&Ms. Starlight』、
『八月』とアルバム曲&シングルのカップリングの連発でわかった。
彼等には、初心者向けのセットリストは不要なのだ。

��曲目『さよならヒーロー』も発売前のシングル。
なのに、確実にスタンディングエリアに人が集まってきている。
『Hey!』で少しずつレイクステージの温度が上がっていった。
『Mr.&Ms. Starlight』のCメロのVo.グローバーの声の伸び。
鳥肌が立った。風が吹きぬけた気がした。
キャッチーなメロディーに、骨太なグルーヴが確実に客の耳を捉えていく。
時間が経つごとにどんどん人がスタンディングエリアに集まっていく。
グローバーさん曰く『日陰ピーポー(シートゾーンで座ってる人々)』が
ステージに集中しだす。
圧巻だったのは『八月』だ。
ベースラインが凄く気持ちいい。音がきれいに空に抜けていく。
これはPAスタッフの勝利なのかもしれないが、
Jackson vibeのリズム隊はすげえ、とこのとき改めて思った。
グローバーさんの声はいろんなところで物凄く高い評価を受けているし
橋谷さんのギターは際立って技術があるわけでは無いと思うが、
一音一音きれいに奏でられてる。色鮮やかなギター。
そして、その声とギターを支えてるリズム隊がすげえ。
安定したベースに、厚いドラム。

好きなドラムはマボロシバンドのクンゴさんと
スキップカウズのシゲさん、それからスカパラの茂木さんなんだが
このライブで漸く気がついた。須川基というドラマーはすげえ。
そしてベースの佐藤さんもすげえ。
後に彼の使っているベースがビンテージ物だと知ったのだが
迫力あるベースラインは勿論なんだけど、どこか柔らかくてあったかい。
んで、ドラムも厚くてあったかい。
熱いというよりあったかいと言うイメージが強いのだが
『さよならヒーロー』のドラムソロのおなかにクる太さも気持ちいい。

「今日は絶対サザンを観る!」
「俺たちも楽しみにしてたんだよー!」
なんて、本気でRIJFを楽しんでいるMCを挟みつつライブは進む。
客はどんどん彼等のステージに飲み込まれていく。
凄い握力の持ち主なのだ。強い、強いライブバンドだ。

「元気ですか!ロッキンジャパン!」

……グローバーさんにとっての『ロッキンジャパン』は客の事らしい(笑
何度も呼びかけて、前においでと煽る。
前のほうが楽しいよと。そのとおりだ。日陰ピーポーは来たほうが良い。


聞き覚えのあるフレーズがループされる。
「グルーヴを頂きたい!」
とグローバーさんが手拍子を促し、客を煽る。
カウントを皆でして、あの印象的なイントロが流れた。
『朝焼けの旅路』だ。
スタンディングエリアで熱が爆発した。
モッシュ禁止だからと皆が必死で上に飛ぶ。
シートゾーンから、スタンディングエリアに人が走っていく。
誰もが笑顔になった。
彼等の曲の中で一番有名なこの曲は、やはり一番の盛り上がりを見せる。
だからこそここまでシングル曲やらずに引き上げたことが凄いと思った。
その勢いで『さよならヒーロー』のカップリング『シャラララ』へ。
未発売曲なのに全く客が引かないどころか更に盛り上がる。
このアッパーチューンはライブの定番になるだろう、と言うくらい
盛り上がり、そして1stアルバムの人気曲、『夜と風と』。
少しクールダウンしてグルーヴに聴き惚れる。きれいな日本語が耳に気持ちいい。
そしてラスト。
静かなベースラインに、声が乗る。

「このままずっとこうして いたいのさ。」

1stアルバムのラストの曲『Walk down a bridge』
サビを皆で歌いながら思った。
1stアルバムは、Jackson vibeとしてライブ未経験の中作った作品なのに
こんなにライブに必要不可欠な曲ばかり集まってると。
ライブ未経験、初期衝動のままに作ったアルバムなのに
彼等の音の先にはちゃんと『聴き手』が存在していたのだ。
見えないはずの『聴き手』が。

皆で歌って、笑って、そして彼等のライブは終わりを迎えた。
実質40分のライブ。彼等のファンがどれだけいたのかわからない。
だけど、このときレイクステージにいた人は、
確実に彼等に飲まれていっていた。どんどん客が笑顔になっていく。
はじめはがらんとしてたスタンディングエリアも、最後にはぎゅうぎゅうになっていた。
後方で円陣組んで踊ってた軍団もいたとか。
いいグルーヴは身体ごと心を動かす。
彼等はそれを知っていて、尚且つそれを放つことができる。

今回のライブで発売済みのシングル曲はたった1曲。
それでも彼等を知らない人たちがちゃんと笑顔でライブを終えた。
それだけの強さを彼等は持っている。



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